先日(9月19日)に鈴木亘『年金は本当にもらえるのか?』(ちくま新書)の書評(書評というより感想文みたいなものでしたが・・・)をエントリーしました。主として年金保険料の労働者転嫁を取り上げましたが、鈴木氏の年金保障の考え方が公的な関与を切り詰め(基礎年金の税方式化)、究極的には個人の自助努力(厚生年金の所得比例部分は民営化を志向した積立方式)という社会保障を極力きりつめるものになっています。基本的には新自由主義的な発想が多々垣間見えるものでした。鈴木氏は経済学者でいかに資源を効率的に分配するかが主な関心事で、それが学問的・専門的な視点と言われればそれまえかもしれません。しかし、こと社会保障や社会福祉では資源の配分論のみで語ればよいのではなく、少なくとも日本国憲法に規定された生存権(社会権的基本権)をベースにサービスの供給方法を語らなくてはなりません。 今回のエントリーで取り上げる「ミネラル