タグ

ブックマーク / chikirin.hatenablog.com (7)

  • 暗記なんかで勝てたりしません - Chikirinの日記

    今日は、将棋ソフトがどのように“将棋を学んできたのか”について、まとめておきます。 今から40年ほど前の 1975年頃、人工知能研究の一環として将棋ソフトの開発は始まったそうです。 その進化の流れは、ざっくり言えばこんな感じ? 1.ルールを覚えさせる 2.金言などをプログラム化する 3.探索と駒得で手を選ばせる 4.局面評価について、機械学習をさせる 1の「ルールを覚えさせる」というのは、各駒の動ける場所を教え、“二歩”など反則となるルールを教えるってことです。 でも、駒の動かし方がわかるようになっただけでは勝てたりはしません。今の私と同じです。 ちなみに「反則にならない手」は合法手と呼ばれます。 次に「金言をプログラム化する」ってことが行われたみたいです。 将棋には勝ちやすくなるための格言がたくさんあります。 「玉飛接近すべからず」「二枚替えなら歩ともせよ」みたいな言葉ですが、そういうの

    暗記なんかで勝てたりしません - Chikirinの日記
  • お互いがお手本? 人間とコンピュータの思考について - Chikirinの日記

    第二回の将棋電王戦、全局終了後の記者会見で、谷川浩司(日将棋連盟)会長が、「形勢が悪くなっても最善手を指し続けていくコンピュータに、精神力の重要性を教えられました」と話されました。 将棋連盟のトップが、「人間が、コンピュータに、精神力の重要性を教えられた」と言われるなんて、 学校の先生が、「コンピュータに、誠意を尽くして謝ることの重要性を教えられた」と言ったり、 演劇の監督が、「コンピュータに、豊かな感情表現の重要性を教えられた」と言ったりするようなものに思えます。 人間でも感情表現の巧い人と下手な人がいます。ものすごく感情表現が上手い人がコンピュータに抜かれるまでには、まだ時間がかかるかもしれません。 でも、「自分は感情表現があまり得意じゃない」という人にたいしてコンピュータが、「謝りたいなら、こんな声のトーンで話すといいですよ。語彙はこういう言葉を選んでください」と教えてくれる未来は

    お互いがお手本? 人間とコンピュータの思考について - Chikirinの日記
  • 人間ドラマを惹き出したプログラム - Chikirinの日記

    人間対ソフトが対局する将棋の電王戦では、昨年の第一回大会で、ボンクラーズが故米長邦雄氏に勝利しました。当時の米長氏はすでに引退後の将棋連盟会長だったので、「現役プロ棋士」ではありません。 そして今年は 5対 5 の現役プロ棋士との団体戦という形で第二回が行われました。 結果は下記のとおり、将棋ソフト側が 3勝 1敗 1引き分けで勝利しています。(ニコニコの第二回電王戦サイト) <第二回 将棋電王戦結果> プロ棋士 将棋ソフト 第一局 阿部光瑠 四段    . 習甦 第二局 佐藤慎一 四段    . ponanza 第三局 船江恒平 五段 ツツカナ 第四局 塚田泰明 九段 Puella α(旧ボンクラーズ) 第五局 三浦弘行 八段 GPS将棋 (勝った方に色がついています。第四局は引き分けです) 今回の電王戦が大きな盛り上がりを見せた理由は、 1)このイベントが「人間 対 コンピュータ」と位

    人間ドラマを惹き出したプログラム - Chikirinの日記
  • お互い、大衝撃! - Chikirinの日記

    以前に紹介したような流れで、第二回将棋電王戦の第二局でプロ棋士に初めて勝利した将棋ソフト、Ponanzaの開発者である山一成さんと会うことになりました。 将棋についてもプログラム開発についてもど素人の私は、10時間ほどにわか勉強をしたうえで“聞きたいことリスト”を準備。 そして先日、カフェで 3時間、その後、事をしながら 3時間、さらにカフェバーに移って 2時間と、合計 8時間、延々と将棋とコンピュータと人間についてレクチャーを受けました。 勉強になったことはもちろん、とても楽しかったです。ありがとうございました! Ponanza 開発者:山一成さん この話、とても複雑なので一歩ずつ説明していきますね。まずは“完全情報ゲーム”についてです。 ゲームには「完全情報ゲーム」と、「そうでないゲーム」があります。 より正確には、二人零和有限確定完全情報ゲーム というのですが、完全情報ゲーム

    お互い、大衝撃! - Chikirinの日記
  • 盤上の勝負 盤外の勝負 - Chikirinの日記

    故米長邦雄氏の『われ敗れたり』 を読んで最も勉強になったのは、将棋の勝負は、盤上の技能だけで決まるわけじゃないとわかったことです。 われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る 作者: 米長邦雄出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/02/01メディア: 単行購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (51件) を見る このには、将棋ソフトとの対局が決まった時、米長氏がどんな準備をしたかについて書いてあります。ソフトの指し方を研究するなど、将棋の技能に関する準備もあるのですが、実はそれ以外にもいろいろと準備が必要なんです。 たとえば、米長氏は「勝負の前日から将棋会館に宿泊する」ことを希望しました。 コレ、なぜかわかります? この勝負には大きな注目が集まっていました。米長氏が対局日の朝に自宅から将棋会館に向かえば、入り口で待ち受けたマスコミの記者たちにもみくちゃに

    盤上の勝負 盤外の勝負 - Chikirinの日記
  • 『われ敗れたり』 米長邦雄 - Chikirinの日記

    前日将棋連盟会長、米長邦雄永世棋聖の『われ敗れたり』を読みました。この、めちゃくちゃおもしろいです。 「おもしろい」というのは、「勉強になった」とか「米長さんってやっぱりスゴイ!」ではなく(いや、それもあるけど)、文字通り、吹き出すほどおもしろかったという意味で、読んでいて何度も声を出して笑いました。 われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る 作者: 米長邦雄出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/02/01メディア: 単行購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (51件) を見る 内容は、昨年 2012年の1月14日、米長氏がボンクラーズという将棋ソフトに負けた第一回電王戦についての敗戦記です。(氏はその年末=去年末に他界されています) 米長氏は、トップ棋士としてのキャリアはもちろんですが、その自由で破天荒な性格でも知られており、加えて「将棋界の経営者

    『われ敗れたり』 米長邦雄 - Chikirinの日記
  • 10代半ばから、勝負の世界で生きる人 - Chikirinの日記

    第70期将棋名人戦で羽生善治二冠との防衛戦に勝利された、森内俊之名人の就位式&祝賀会に(こっそり)行ってきました。 といっても、ちきりんは将棋に詳しいわけではありません。どれくらいわかってないかというと、同行者に「なんで“名人400年”なのに、“第70期名人”なんですか? 330年の誤差はなんですか?」とか聞いてたくらい、なんもわかってませんでした。(すみません・・) 森内俊之名人@祝賀会 こちらに名人の挨拶スピーチ文が載ってます。 いいお言葉でした。「未来は決まったものではなく、自分で切り開いていける」と。うーん、そうですよね。ちきりんも未来を切り開いていきたい! ちなみに、なんでこんな晴れがましい場所にお邪魔していたかというと、実は私、森内俊之名人から前著『自分のアタマで考えよう』に推薦文を頂いていたんです。そのご縁でお話をさせていただく機会もあり、今回はお祝いに駆けつけたという次第。

    10代半ばから、勝負の世界で生きる人 - Chikirinの日記
    hokaze153
    hokaze153 2012/07/27
    良い宣伝になってる。
  • 1