夏以降、全国で「消えた高齢者問題」が話題となっている。 その背景には、よく言われるように、核家族化や都市化といった社会の変化があるのは 間違いないが、実は雇用問題も無関係ではない気がしている。 というのも、たとえば大手企業などを定年退職した後で、燃え尽きちゃった人の話をしばしば 聞くからだ。 僕の知っている人でも、海外支社長まで勤めたのに、朝から酒浸りになっちゃった人もいる。 その時は単に「やること無いんだろう」くらいにしか思わなかったが、考えてみれば、 仕事以外にやることないという人生も凄い。 そういう人の存在が、どうしても消えた高齢者と被って見えてしまう。 そういう意味で、 文藝春秋10月号『「消えた高齢者」無縁社会の泥沼』(上原善広)は とても興味深い事実を示唆してくれている。 もともと消えた高齢者問題のルポなのだが、“団塊”という言葉が一つのキーワードに なっている。横浜市の民生委
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