2011年6月2日 社団法人 日本医学放射線学会 東日本大震災において発生した原子力災害に伴う放射線被ばくに関する基本的考え方を発表するにあたり、不幸にしてお亡くなりになった方々、被災された方々に、衷心より弔意とお見舞いを申し上げます。 今回の震災は、地震、津波に加えて、過去の震災に例を見ない、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、近隣市町村一般住民の居住環境に放射線量の上昇をもたらした。その後、関東に及ぶ広範な地域で、水道水、農産物、大気など生活のあらゆる場面で放射性物質が検出されるにつれて、一部市民の間には飲料水の買い占めなどパニックに近い状況が一時的に広がった。 日本医学放射線学会は、医療関係者への正確な情報発信と意識統一を学会の責務と考え、2011年3月27日に、日本医学会の後援を受けた緊急チャリテイ講演会*)を東京で開催した。その後、放射線防護委員会アドホック委員会を開催