ひとたび、事件が発生すれば、被害者と加害者の相関関係や犯人の動機を探ることで、その地域で、どんな社会のひずみや不条理が渦巻いているかがわかるというものです。 私は社会部時代に、殺人事件や幼児虐待、強盗事件などを担当してきましたが、事件現場に行くと、格差社会のあおりをもろにくらい、高齢者が子どもなどの弱者が被害にあっているケースが多々ありました。 悲惨な状況に追い込まれている被害者に、地域の人は誰も目もくれない。事件が起こり、ようやく、地域の人々も、その残酷な実態に気づかされるのです。 ロシアでこんな事件がありました。 ロシア・東シベリアのザバイカリエ地方にある人口8000人の都市、スレテンスク市で、生後4ヶ月の乳児が、突然死したのです。 なぜ、突然死したのか?司法解剖の結果、ある事実がわかりました。 母親が母乳を与える前に、0.5リットルの希釈エタノール飲料を飲んでいたのです。幼児の身体か