ロシアのサンクトペテルブルクで開催された第15回国際経済フォーラム(6月16~18日)は、そこで行われるドミトリー・メドベージェフ大統領の演説にメディアの関心が例年以上に集まったようだ。(文中敬称略) 来年の大統領選、メドベージェフはやや苦戦か 来年2月の大統領選への出馬をメドベージェフがその演説の中で明らかにするかどうか、への注目が理由である。そして、結果はこれまでの繰り返しで明確なことは述べられず、毎度のことながら、またメディアは期待を裏切られた。 それでも、精緻を極めた大統領演説の解析が執念に燃える報道各社で行われ、ああだこうだが続く。ロシア政権内でも、メドベージェフかウラジーミル・プーチンかの議論は関係者の内部で広まっている。 ある観察者によれば、これまでメドベージェフに近いと言われてきた人の口からも、「彼ではもう駄目だ」という台詞が出始めているという。どうも世論調査の結果とは裏腹