日銀のマイナス金利付き量的・質的金融緩和は銀行の収益を悪化させています。 地銀の収益が悪化している背景は複合的だ。人口減少や企業活動の低迷に伴う資金需要の低下が底流にある。潜在力のある地元企業の発掘や事業の多角化などを果敢に進めてこなかった地銀側の問題もあろう。 しかしそればかりではない。6年前に始まった日銀の異次元緩和により、収益の場がどんどん狭められてきた現実も重い。 集めた預金に払う利子と、それを企業や個人に貸して受け取る利子との差額が、典型的な収益源だが、限りなくゼロに近づいてきている。 相対的に安全とされる国債の売買も、日銀の比重が圧倒的になった結果、頼みにできなくなった。 そのような状態がさらに長期化するというのである。 一部の地銀は不動産関連の融資に傾斜したり、信用度の高くない企業への貸し出しを増やしたりするなど、リスクを膨らませている。 政府や日銀は、地銀どうしの合併を後押