相撲の八百長と経済学のフロンティアとの関係とは。 Levitt et al., Freakonomics: A Rogue Economist Explores the Hidden Side of Everything (William Morrow & Co, 2005) (『一冊の本』2005年7月号) 山形浩生 要約: Levitt Freakonomics は、現代経済学の来るホープの一人、レーヴィットの研究を一般向けにまとめた経済読み物集である。変わった現象を経済学的に説明するという(それも思いつきではなく、ちゃんとデータを元に検討を加えて解説する。その現象も、相撲の八百長や子供の命名、ギャングの家計簿など笑えるものばかりで、きわめて楽しくも洞察に富んでいる。 本書を読んで、二、三度驚きの声をあげない人はいないだろうし、また何度か笑い出さなかった人もいないだろう(もっとも扱われ