72回目の終戦の日を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館(東京都千代田区)で開かれた。天皇、皇后両陛下や全国から集まった遺族ら約6200人が参列し、約310万人の戦没者を悼んだ。安倍晋三首相は不戦の決意を表明する一方、アジア諸国への加害と反省に5年連続で言及しなかった。 安倍首相は式辞で、「私たちが享受している平和と繁栄は、かけがえのない命を捧げられた皆様の尊い犠牲の上に築かれた」と哀悼の意を表明。その上で、「戦争の惨禍を二度と繰り返してはならない」と述べ、3年続けて同様の表現で不戦の誓いを強調した。 首相の式辞では1993年の細川護熙氏以降、歴代首相がアジア諸国への「深い反省」や「哀悼の意」などを表明し、加害責任に触れてきたが、安倍首相は今回も言及を避けた。 正午に参列者全員で黙禱(もくとう)した後、天皇陛下が「おことば」を述べた。「深い反省」という表現を3年連続で使い、