戦争が終わって、ラジオのマイクは、市井の人々の声を伝えるようになった。清泉女子大専任講師の太田奈名子さん(33)は、NHKに残る当時の音源を聴いて、激しく胸を打たれたという。その声は、7月に大きな事件が起きた、今の日本にも通じるのだという。どんな声だったのか。太田さんに聞く。【取材・構成=秋山惣一郎】 NHKが研究者に向けて過去の音源や映像を公開する「NHK番組アーカイブス学術利用トライアル」という制度を使って、戦後間もないころの未編集のラジオ音源を聴いたのは、今から5年ほど前のことです。 時は1947年(昭22)4月。雨が降る夜の東京・有楽町。電車の通過音や車のクラクションが省線のガードに反響して、大きな音を立てている。暗闇の中、小型マイクを外套(がいとう)に隠したNHKの藤倉修一アナウンサーは「厚化粧」に「けばけばしい洋服」の「パンパン」と呼ばれる娘たちに近づき、話しかけます。 背景の
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