国際標準地名をめぐるナショナリズムの戦い 日本海という呼称をめぐる問題は、日本というよりは韓国・北朝鮮において盛んです。 韓国・北朝鮮は、日本海という呼称は日帝強占期に定着した名であるとして、「東海」または「朝鮮海」の併記または単独表記を求めています。韓国では官民を挙げて「誤りを正す」粘り強い取り組みがなされていますが、「Sea of Japan」が定着しているため、国際的に広く影響が及ぶような成果は上がっていません。 日本海呼称問題(東海呼称問題)は、「本来あるべき」と韓国・北朝鮮が考える理屈を国際的に認めさせようとする試みですが、このような運動や取り組みは、実は世界中に多く事例があります。 1. ペルシア湾呼称問題 伝統の呼称 vs アラブナショナリズム イラン南西部、サウジアラビア北東部の湾を巡る呼称問題が存在します。 歴史的にはこの湾は「ペルシア湾」と呼ばれ、国連の作業部会が200