中央大理工学部教授の高窪統(はじめ)さん(当時45歳)殺害事件で、殺人罪に問われた元教え子の無職、山本竜太被告(29)は29日、東京地裁(今崎幸彦裁判長)で開かれた裁判員裁判の公判で「教授は自分に嫌がらせをする『団体』の首謀者と確信していた。死に値すると思った」と動機を説明した。 山本被告は卒業前年の研究室の忘年会で食中毒になったり、周囲から非難されているように感じたことなどから「高窪教授が首謀する団体が嫌がらせをしている」と強く思い込んだと説明。「命を奪わないと迷惑している気持ちが伝わらないと思った」と述べた。 現在の心境については「高窪教授を殺害すれば団体に逆襲されると思ったが、何もなかった。教授は首謀者ではなく勘違いかもしれないと思う」と供述。「嫌がらせする団体に関与しているとしたら殺害はしょうがなかったと思うが、関与していないとしたら申し訳ない」と謝罪した。 その後、捜査段階の精神