10月5日、日本銀行(日銀)が異例とも言われる追加金融緩和政策を決定した。しかし、その効果は限定的なものに留まり、6日には円相場は逆に82円72銭の高値を付けた。11月2~3日にかけて、米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、大規模な追加の金融緩和政策が打ち出されるとの観測が根強い。こうした状況の中、今回の日銀の金融緩和政策は、どのような効果を持つのか。デフレーション(デフレ)脱却への展望は開けるのか。日本総研理事で金融政策、金融制度に詳しい翁百合理事に聞く。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子) 3点パッケージの「包括緩和」 早い段階での踏み込んだ介入に評価 ――5日、日銀が決定した追加金融緩和政策は、「異例の金融緩和政策」として注目を集めている。具体的には、どういった点がここ数年行われてきた追加金融緩和政策と異なるのか。また、どのように評価しているか。 金利誘導目標の引き下げ