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一発ネタに関するiaskellのブックマーク (3)

  • ギルド職員は眠れない

    そのギルド事務所は、街の中央にあった。 ぱっと見ではよくわからない位置にある看板が光る。 築三十年の物件、蔦が生い茂った、輝かしいギルドの歴史を象徴する、小さくも堂々とした佇まいの建物。 そのドアの前で、一人の少年が立っていた。 年齢は十歳ほど。巻き毛の赤髪、低い背丈と成長途中の華奢な骨格。飾り気無く質素だが、手入れの行き届いた服装は父母の深い愛情を感じさせる。 あどけない、少女にも見える顔。青い両の瞳には、年齢にそぐわない憂いが宿っていた。 「――はぁ」 ゆっくりと息を吐く。 いつまでも、このまま立ち尽くしてはいけない。自分にそう言い聞かせると、少年はもう十分以上ドアノブに触れたままだった手に力を入れた。 チリン――と、涼しげなベルの音と共に、滑らかにドアが開く。 「あら、いらっしゃい、――ずいぶん小さなお客さんね?」 凛として張りのある、落ち着いた女性の声が出迎える。 入り口からすぐの

    ギルド職員は眠れない
    iaskell
    iaskell 2011/09/30
    神様転生オリ主の対応をするギルド職員、というテンプレを皮肉ったメタ
  • 【ネタ】野比のび太の憂鬱

    長い長い坂道を必死に歩く、こんな道があるなんて知らなかった。知っていればまた別の高校にしていたのだけれど、僕の学力で何とか通れるのがこの高校だけだったから仕方ない。 あれから六年の時がたった、未来からドラえもんが来てくれて騒がしくも暖かい日々を過ごしてきて。 ずっとこの時間が続くのだと信じていた、けれど。 三年前、ドラえもんが健康診断に未来に帰って今も帰らない。お世話ロボットにも健康診断があるのには驚いたけどよく考えればロボットにもそういうのはあるんだなと何となく思った、だってママが作った料理を平然とべていたし。後ドラ焼きが大好物、人間らしい型ロボットだった。狸と間違えられる事もあったが。 でもきっと大丈夫だ、ドラえもんは僕達の大切な家族。ママもパパも勿論僕だってドラえもんが帰ってくる日を待っている、一度ドラえもんが残したスペアポケットから取り出したタイムテレビで連絡を取った事がある。

  • 鏡の日 【短編】

    2/15 チラ裏に投稿 2/17 「ゼロ魔」板に移転。【ネタ】【習作】表記を外す。 2/21 タイトルに【短編】表記付加 「前書き」 なんとなく、思いついたので書いてみたお目汚し。 多少の設定誤解は大目に見てもらえると嬉しい。 以下、編 がらんどうのようになった街を彼は歩いている。 事件が始まって一ヶ月。 たったそれだけの期間で、人類がこれまで築きあげてきた秩序はあっけなく崩壊した。 最初の三日で、彼の知る人間の半分以上が消えた。 彼にとっての最初の消失は、街で見かけて声をかけようとしたクラスメート。クラスメートは、彼の見ている前で忽然と姿を消したのだ。 それから始まる、人間の大量消失。 場所も時間も、誰であるかも関係なく、消失は起こった。それは或る意味においてとてつもなく平等な行為だったのかも知れない。 その翌日、消失が世界規模であることを彼は知った。 そしてさらに二日後、その消失が無

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