反論を無視する人、その2。伊藤純子氏の「南京大虐殺は「なかった」」。 一方で、この「大虐殺説」に疑問を抱く人たちも存在しています。例えば、阿羅健一『「南京事件」日本人48人の証言』(小学館文庫、2001年)は、その疑念を晴らすために、当時南京にいた日本軍人、外交官、ジャーナリストから直接証言をまとめて書かれた本です。この本を入手していないので、詳細は語れませんが、ジャーナリストの櫻井よしこ女史の曰く、「関係者の体験談を集めた第一級の資料」と評しています。 というわけで、櫻井よしこお墨付きの『「南京事件」日本人48人の証言』から引用してみましょう。軍司令部嘱託、軍司令官付きとして松井石根大将に随行した岡田尚氏の証言。 ――蘇州にはいつまでいましたか。 「二日くらい蘇州にいて、いよいよ南京が陥落だというので、私は管理部の村上(宗治)中佐と湯水鎮まで進みました。湯水鎮に行く途中のことですが、日本