七日産経「正論」の、櫻田論文を読んだか?という声が頻々と入った。「空幕長論文の正しさ・つたなさ」と云う題の櫻田淳・東洋学園大学準教授の論文である。 要は「(この論文は)『正しい議論』と『賢明な議論』が自ずから別種のものであることを筆者に再確認させた」という書き出しで始まるのだが、「歴史認識の開陳は、政治(活動)家や歴史家、或いは思想家ならば手掛けるかも知れないけれども、航空軍事組織の総帥としての職務とは、全く関係のないもの」だから賢明さを欠くというのである。 それぞれ専門分野があることは勿論否定しないが、個人が歴史的意見や信念を持つのは何も歴史家の専売特許ではなく、自由である。それを櫻田氏は「日本は侵略行為をしたのではない」と云う主張を「そもそも、貴官がそれを言って何の意味があるのか」と反問し、終戦時の陸軍大臣・阿南惟幾の言や「軍人勅諭」を挙げ、「武官としての『本分』からも疑義のあるもので
![何かがおかしい「櫻田論文」 - 軍事評論家=佐藤守のブログ日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6a1f319396bdaa18b2b85fc15e34d0bec42833bb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fs%2Fsatoumamoru%2F20081108%2F20081108120326.jpg)