現在のスマートフォンやタブレットなどでは、静電容量方式のタッチスクリーン(タッチパネル)が使われている。耐久性に優れ、マルチタッチ(多点同時の接触)を検知できるといった特徴を備えている。 だが一方で、微弱な静電容量の変化からタッチを検知するためノイズに弱い。実際、電磁波がタッチスクリーンに悪影響を及ぼすといった研究結果が多数発表されている。2018年には中国において、充電器のノイズが原因でスマホが誤動作したという事件が発生したと報じられた。誤動作により、1万元のホテルの部屋が勝手に予約されてしまったという。 意図的に誤動作させられるのなら、タッチスクリーンに触ることなく他人のスマホを操作できるのではないだろうか――。中国の浙江大学とドイツのダルムシュタット工科大学の研究者らは、非接触による操作を「ゴーストタッチ(GhostTouch)攻撃」と名付け、可能であることを示した。その内容を紹介し