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  • 姑はつらいよ  お嫁さん、今にわかるわこの気持(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    ここで取り上げるは、家政学の大家・西川勢津子さんが、全国の姑さんから寄せられた、嫁さんに対する恨み・つらみの相談に乗るという形で編著されたものです。1987年初版発行・PHP研究所。 古今東西、嫁と姑の仲が悪いのは通り相場で、ここに寄せられた広汎な訴えにも熾烈なものがありますが、西川さんは、それらに明確に答えています。もし、嫁と対立する姑が読んでみたら、目からウロコということになるかもしれません。 基的に、嫁はその実母の分身であると書かれています。今でも人気のあるアニメ「サザエさん」の場合、サザエさんとフネさんの間で喧嘩が起きないのは、この両者が実母・実子の関係だからで、原作者の長谷川町子さんは巧妙に嫁・姑の争いが起きるのを回避しているのです。 嫁・姑の関係では、お互い犯してはいけない領分があるということを西川さんは主張します。 姑がやってはいけない顕著な例として、「甘エビ」を土産にも

    姑はつらいよ  お嫁さん、今にわかるわこの気持(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/06/03
    [嫁は実母の分身であるという説がある。そんな嫁が他家に嫁ぐと、いろいろな軋轢が生まれる。「台所は二人の主婦を入れるほど広くない」とも言われる。嫁・姑、妥協点を探して生きるのであろう。]
  • 戦争の分類 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    「軍事は政治の延長である」、と言ったのは、ドイツの軍事哲学者・クラウゼヴィッツですが、過去世界で行われた戦争、また行われるであろう戦争も、様々な政治の延長として行われてきたし、また行われるでしょう。 このブログでは、拙いけれど大まかに、戦争の原因となった事例を列挙してみたいと思います。 @1:宗教:これは枚挙にいとまなくあります。ヨーロッパのキリスト教徒がイスラム教徒に仕掛けた「十字軍:1096−1272(断続的)」、ヨーロッパを舞台にカトリックとプロテスタントが繰り広げた愚かな「30年戦争:1618−1648」。などなど。 @2:民族および人種:中国がチベットを侵略した戦争(1958)。アフリカの、フツ族がツチ族を迫害した事実(ルワンダ紛争:1993)。アラブ人のバシル大統領がスーダンの黒人たちを迫害した事実(1991)。アメリカで、黒人を奴隷解放した「南北戦争:1861−1865」。

    戦争の分類 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/05/29
    [戦争はいくつかの原因で、あるいはそれらが絡み合って起こる。宗教・民族・領土・資源・イデオロギー・ヘゲモニー・その他。中国が先進諸国にレア・アースを禁輸したことも立派な戦争行為だ。]
  • クラシック音楽意外史(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    このは、誰でも抱いているクラシック音楽の有り様について、現在の目で見ることの誤りを正すように書かれたものです。著者の石井宏さんは1930年生まれで東京大学美学科および仏文科を卒業し、音楽評論で鳴らした人のようです。アマチュア・オーケストラ「ユマニテ」を主宰し、人もクラリネット奏者であるそうです。著書・訳書に「素顔のモーツァルト」(中公文庫)など多数。このは1990年初版・東京書籍から出版されています。 初めにど肝を抜かれる(どぎもをぬかれる)のは、ちょうどモーツァルトが端境期(はざかいき)であるようですが、18世紀の音楽界では、イタリアの権威が極めて大きく、そこで誕生したオペラとかアリアとかの声楽曲が第一義的に重要な音楽で、器楽曲はその陰の地位でしかなかったことです。例えばヘンデルなどは、イタリア留学をしたことをチャーム・ポイントにして、イギリスで「就職」するのです。 だから、音楽

    iirei
    iirei 2013/05/24
    [クラシック音楽の歴史には、我々の想像を超える物がある。モーツァルトの時代、音楽と言えば声楽を指し、交響曲などの器楽音楽は低く見られていた。またモーツァルト自身、低い身分の音楽家としてあえいでいた。]
  • 「ほんわか」と「ひんやり」〜O・ヘンリーとサキ - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    O・ヘンリー(名William Sydney Porter:1862−1910)はアメリカ小説家、サキ(名Hector Hugh Munro:1870−1916)はイギリスの小説家です。この二人は活動時期もほぼ同じで、欧米では極めて有名な小説家であり、「泊り客の枕もとに、O・ヘンリー、あるいはサキ、あるいはその両方をおいていなければ、女主人として完璧とはいえない」ともいわれるそうです。(サキ短編集・中村能三訳・新潮文庫の後書きより) サキ (wikiより) O・ヘンリー(wikiより) どちらも短編小説、なかでも掌編小説を得意としますが、その特徴は正反対です。O・ヘンリーは「ほんわか」心が温まるのに対し、サキが「ひんやり」心が寒くなるのです。数学的に言えば、「符号が逆で絶対値が同じ」ということになりますか。 O・ヘンリーといえば、「最後の一葉」や「賢者の贈り物」を初めとして、読後ある

    「ほんわか」と「ひんやり」〜O・ヘンリーとサキ - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/05/19
    [O・ヘンリーとサキは、同年代でほぼ同時期に活躍した作家。いずれも掌編小説を得意としたが、前者は読後「心がほんわか」し、後者は「心がひんやり」するという違いがある。]
  • 最強の雑草はなにか? - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    今回のブログでは、「野草」というイメージの良い用語ではなく、「雑草」という悪いイメージの言葉を使います。農作業、庭の管理上、厄介な植物という意味で、です。 例えば、「スベリヒユ」(スベリヒユ科)は、引き抜いても、地面に接するところから根を伸ばし、絶やせません。コンクリート舗装の上に投げ捨てて、数日置いてやっと絶やせるので、かなり厄介な雑草です。多肉植物のような性質を持っているのです。 「ヤブガラシ」(ブドウ科)、これも厄介です。このツル性雑草に絡まれると、その植物は光が当たらず、枯れてしまいます。繁殖力も旺盛です。でも、こまめに除草すれば、これも絶やすことが可能です。 「カキドウシ」(シソ科)、これはスゴイです。私は自宅の30坪ほどの庭に、自然環境で人間に苛められて絶えそうな植物をもってきて、植えることが多いので、この植物も同じ趣旨で庭の一角に植えました。そのカキドウシ、主として地面上を匍

    最強の雑草はなにか? - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/05/14
    [最強の野草とは何か、と考えると、土地を占有し、他の草を生やさない「カキドウシ」が有力な候補である。ヤブガラシもそれに次ぐ。一方原爆・枯葉剤の脅威にめげずに芽吹くドクダミもスゴイ。]
  • 写真家・星野道夫の遭難 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    私は以前過去ログで http://d.hatena.ne.jp/iirei/20071017 (ライフルをカメラに持ち替えて・・・写真とは) というエントリーを書いたことがありますが、そのなかで ところで、写真の一枚一枚はshot(ショット)と言いますね。これはいみじくも狙撃の一撃(shot)と同じ言葉です。確かに、照準を合わせて標的を狙うという意味で、写真撮影と狙撃は同一視できます。実際、ネットで「写真、狙撃」で検索してみたら、現役のカメラマンが「少女にズームアップすること」を「狙撃」と呼んでいる例がありました。違いは、実弾が飛び出すか、映像を撮るかの差異です。ヨーロッパ人のいう「未開民族」は、写真撮影を「魂が抜かれる」として嫌がったという事例が結構あります。アメリカ・インディアンしかり、江戸時代の日人しかりです。「魂が抜かれる」=「死ぬ」ことと認識されたのでしょう。 人類が優秀な銃器

    写真家・星野道夫の遭難 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/05/09
    [いみじくも、狙撃も写真撮影も「shot」と数える。この二つの行為には、共通な心理が働いていると思われるが、写真家の星野道夫さんは、その範疇からは漏れる気がする。]
  • 4.29の朝日俳壇・歌壇 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    私は詩人(含む俳人)を自称していますが、最近では会心作が作れていません。想像力の欠如があるとは思っているのですが、それをいかんともし難い。ちょっと勉強の意味で上記文献をひも解いてみました。ちなみに、私が理想とするのは以下の詩です。 参考過去ログ:ナタでヒゲ剃る女 http://d.hatena.ne.jp/iirei/20070318 朝日新聞の歌壇の場合も俳壇の場合も、4人の撰者が10編づつ撰びますが、俳壇の場合は撰に重複なし、歌壇の場合には重複の場合があります。今回挙げるのは2013.04.29の紙面からです。 まず歌壇を見て行きますが @TPPの説明会に村人は 田畑の匂い持ちて集ひ来  (さいたま市 泉 明) @重力がいつもの2分の1になる 受験番号見つけたときから  (大宰府市 須田 紫野) @削られし土はしずしず土中へと 柩の如く埋められてゆく  (福島市 美原 凍子) 時事問題

    4.29の朝日俳壇・歌壇 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/05/04
    [私は詩人(俳人)を自称しているが、最近の作品はサッパリである。勉強のため朝日新聞の俳壇をみると「蟻穴を出て太陽を背負いたる」などという優れた句を発見した。この句、神話的で大層よろしい。]
  • ハイジ〜アルムおんじの魂の遍歴 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    2013年1月23日、郵便局が以前からやっている「アニメ・ヒーロー・ヒロイン切手」第19集「アルプスの少女ハイジ」10枚組セットが発売されました。もともと切手マニアだった私は絵柄も良いことだし、1シート買ってみました。そこで思い出したのですが・・・ この作品は通常、主人公のハイジの成長過程を描いたものと言われ、作者のヨハンナ・シュピリ(スピリ:1827−1901)は、みずからの人生と絡めて、ハイジの精神的・全人格的な成長を描いていくとされますが(こういう作品を教養小説:Bildungs Roman)といいます)、あるブログで(誰のだったかは忘れましたが)、「この作品はなにより、アルムおんじ(おじさん)の魂の遍歴を描いている」と言うのです。それじゃあ、というので図書館から「アルプスのハイジ」(スピリ:原作 岡上鈴江:訳;金の星社)という児童書を借りて読みました。児童書とは言え、分量はあり、読

    ハイジ〜アルムおんじの魂の遍歴 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/05/04
    [「アルプスの少女ハイジ」は、もちろん主人公ハイジの成長過程を追った話であるが、アルムおんじがその凍てついた魂を解きほぐされていく話であるとも読める。それを可能にしたのは、太陽の子、ハイジのおかげ。]
  • 都市は田舎を収奪する〜東京都庁舎を見よ - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    東京都庁舎(wiki)→ 都市というのは、吸血鬼のような生理を持っていると思います。吸血されるのは、田舎(いなか)。田舎にある宝物を貪欲に取り上げ、浪費する都市。これはいろいろな物、サービス、さらには人間についても成り立ちます。 私の中学・高校時代の同級生は、東京23区内に住み、大企業で働いていますが、田舎の父母を呼び寄せ、もとの地所は売り払ってしまったそうです。様々な利便性のある都会には、人が集まるのですね。吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」の心象風景ですね。・・・テレビも車もない、極めて不便だ・・・というような。 とにかく、田舎に比べ都会には仕事が多い。私は3年ほど前、「校正」の勉強をしてコースを修了したのですが、とにかく地元では仕事がない!!・・・この技能は封印されることになりました。それほど、サービス産業が充実している分、都会は人を引き付けるのですね。 また、ライフラインである水道とか電

    都市は田舎を収奪する〜東京都庁舎を見よ - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/04/29
    [都市は田舎を収奪して存続している。水、電気、食糧などを。そしてそのような都市がこけおどしとして作るのが、東京都庁舎などの巨大建築物である。ろくなものではない。]
  • 齋藤孝の限界・「人はなぜ存在するのか」(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    人生相談」シリーズ その2 私は以前、明治大学文学部教授・齋藤孝(さいとう・たかし)さんの「天才論」に、真っ向から異を唱えたことがありますが、 http://d.hatena.ne.jp/iirei/20061028#1292166368 :齋藤孝の「天才論」に欠けているもの この「人はなぜ存在するのか この答えがあなたを悩みや不安から解放する」(実業之日社:2012年初版)というのが正式名称で、古今東西の哲学者・宗教家の「名言」を列挙し、迷える現代人の指針としたい意図があるようです。これは一種の「人生相談」と言った感じのと言えるでしょうか。 齋藤さんが、これら名言をどれほど消化して言葉を繋いでいるのかは、哲学や宗教の門外漢である私には思いもよりません。ニーチェやハイデガーの哲学は難解ですし。ただ、齋藤さんは「老子」についても記述しておられますので、いくらかはこの哲人を齧った視点で

    齋藤孝の限界・「人はなぜ存在するのか」(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/04/24
    [齋藤孝の「人はなぜ存在するのか」は「あさい」本である。この本では「なぜ」については語られず、「どのように」という処世術しか書かれていない。だから「老子」一人とっても、頓珍漢なことを言っている。]
  • 生きる悪知恵〜〜西原理恵子(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    人生相談」シリーズ  その1 私が西原理恵子(さいばら・りえこ)さんを知ったのは、数年前のNHK朝ドラ「ファイト」の終わりに掲載されていたイラストを見て、「面白い」と思ったときからです。 また、今回取り上げるは、この前エントリーした「ネガポ辞典」に関連した書籍として、私自らが選び掲載したものでした。 http://d.hatena.ne.jp/iirei/20130218#1361182013 さて、彼女(1964年生まれ)は、はちゃめちゃな経歴をしています。Wikiで見てみると、 高知県高知市出身。私立土佐女子高等学校中退。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。 入退院を繰り返す程のアルコール依存症の実父と姑問題などに悩まされた母は、西原を身籠っている最中に実家に戻り出産、実父は西原と会う事もなく彼女が3歳の時に亡くなった。 7才の時に母が再婚する。無類のギャンブル好きでさまざまな

    生きる悪知恵〜〜西原理恵子(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/04/19
    [西原理恵子さんの「生きる悪知恵」は、人生の辛酸を舐めた彼女だからそ書ける本だと思う。「悪知恵」と銘打っているが、相談者との一問一答には真摯さが見られ、決して悪知恵ではない気がする。]
  • 梅原猛の羅漢論 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    十六羅漢(らかん)という永遠の仏道修行者たちの一人、戎博迦尊者(じゅばかそんじゃ)を取り上げます。どんな人かと言えば、 第九番目は、戎博迦尊者というのだ。ジュバカ尊者はいつも横向きにすわっている。そしていつも己れの半面しか見せないのである。そして左手に扇を握り、右手は三の指をまげて、二の指をのばしている。多くの人はいう。ジュバカは、左手に扇を握って、右 手に拳を握っていると。けれど、そういわれたときジュバカ尊者はにやりと笑うのである。よく見てごらんというのである。私は扇なんか握っていやしませんよ、拳なんか握っていやしませんよ、というのである。けれど私が何度見ても彼は左手に扇を握っていて、右手に拳を握っている。どうも変である。 そしてなぜ彼はいつも横向きばかりにすわっているのであろう。彼にその理由を聞いたけれど彼は笑って答えない。そして相変わらずよく見よというのである。彼の言葉の謎は半分

    梅原猛の羅漢論 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/04/14
    [羅漢(らかん)という存在は原始仏教の時代からあったが、大乗仏教により消された。この人物群像は、中国に仏教が渡り、老荘思想と混合することによって、再び息を吹き返した。羅漢に共感したのが梅原猛氏。]
  • 新刊女性雑誌「DRESS」の分析 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    センセーショナルな出版をして飛ぶ鳥を落とす勢いの幻冬舎(げんとうしゃ)。あたらしく総合女性雑誌を刊行したというので、500円出して相当分厚い雑誌「DRESS」を入手しました。今回はこの雑誌について見ていきます。その手法は、私が以前導入したR値。以下のようなものです: 世の中に、いろいろな雑誌があふれていますが、その雑誌の編集・営業姿勢を推定する指標として「ぼったくり度」(R値)を導入します。Rとは英語の「rip off=ぼったくる」から取りました。 私は以前P/P値という指標を導入しましたが、 ( http://d.hatena.ne.jp/iirei/20061010 「女性雑誌を分類する」 参照) そのP/P値は「雑誌1ページ当りの値段」を意味します。雑誌による収入は、購読料と広告料に大きく別けられ、広告の割合が多い雑誌ほど、購読料は低く抑えることができるわけです。私が上掲のブログで検

    新刊女性雑誌「DRESS」の分析 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/04/09
    [幻冬舎が2013年4月に創刊した総合女性誌「DRESS」は、先行する雑誌「NIKITA」や「LEON」が記事というより広告を多く載せているのに対し、記事を載せているページが多く、やや良心的な編集方針をしている。]
  • 受験英語のバイブル・英単語記憶術と英文解釈教室 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    いずれも私が、ん数十年前楽しみながら学習したですが、7,8年前私が高校生の家庭教師をしていた時も、この2冊は入手可能でした。それだけの定評があったということですね。 「英単語記憶術」(光文社:カッパ・ブックス)は故・岩田一男さん作。煩瑣な英単語を分解し、接頭辞・接尾辞などの要素で、英単語を再構成して、語源から読み解くという手法を呈示したです。岩田さんは、一橋大学教授でした。 昔、森鴎外が(医学部なので)ドイツ語を勉強していましたが、学友が苦労して単語を覚えていたのに対し、彼は接頭辞・接尾辞から単語を暗記し、余った時間は落語の寄席に行って、おもいっきり楽しんでいたという逸話があります。その姿勢に似ているのが、この「英単語記憶術」なのです。一例を挙げましょう。 「白」で括られる英単語。alb、alp、candなどは、白いという意味を持ちます。album:アルバム。余白が白いから。album

    受験英語のバイブル・英単語記憶術と英文解釈教室 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/04/09
    [受験英語といえど、侮るなかれ。岩田一男さんの「英単語記憶術」と伊藤和夫さんの「英文解釈教室」は、受験英語である制約を超えて、英語を学ぶ人の指針のなるものと信じる。つまり、英語の実相に迫っている。]
  • 「ゆるキャラブーム」の後に来るもの - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    ひこにゃん(wiki) → 彦根市のマスコット・キャラクターである「ひこにゃん」を嚆矢として、全国あらゆる自治体がマスコット・キャラを作っています。Wikiを参照すると 江戸時代に同地にあった彦根藩の2代目藩主・井伊直孝に縁(ゆかり)ある1匹の白をモデルとしている。造形的には戦国武士の兜をかぶり、おおよそ3等身で直立二足歩行をする、をデフォルメしたキャラクターである。なお、兜は井伊の赤備えとして有名な井伊家の伝来品をモデルとしている。 「国宝・彦根城築城400年祭」のキャンペーンやグッズ等で登場し、その「ゆるさ」が話題を呼んだ。近年の「ゆるキャラ」ブームの火付け役として知られている。 経済的な利用方法として、キャラクターを使用する際に通常必要な著作権使用料を当初無料の許可制にすることで個人・企業を問わず広く参加でき、築城400年祭を盛り上げる効果を狙うという新しい試みが行われた。著作権

    「ゆるキャラブーム」の後に来るもの - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/04/04
    [「ひこにゃん」に代表される「ゆるキャラブーム」、確かにキャラクターたちは可愛いが、このブームは戦前の「エロ・グロ・ナンセンス」に通じる気がする。これから恐ろしい時代が来る予感がする。]
  • 「驚きの介護民俗学」(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    以前、pc50さんが取り上げられていた表題の、面白そうなので私も図書館の相互貸借で借りて読んでみました。 http://d.hatena.ne.jp/osamu-y/20120520  「驚きの介護民俗学」 この、なにより書いた人の経歴がユニークです。六車由実(むぐるま・ゆみ)さん、民俗学の研究者で、東北芸術大学芸術学部准教授を務めた人で、考えるところあり、この職を辞し、介護の現場に踏み込み、現在静岡県の特別養護老人ホームに介護職員として奉職されています。(出版元:医学書院・2012.3月5日初版発行) なんだか、畑違いのような気もしますが、六車さんは民俗学の武器・・・「聞き書き」を駆使して、コミュニケーションの取れそうもない、デイケア来訪者、入所者から驚くべき個人史を引き出すのに多々、成功しています。 ただ、この「聞き書き」によるアプローチは現実の介護現場の忙しさから、なかなか受け入

    「驚きの介護民俗学」(書評) - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/03/30
    [民俗学者の六車由実さんは、大学の教職をなげうって、介護の現場に身を投じた方である。そこでは介護のルーチンワークががんじがらめにやってくるが、被介護者の「自分史」を見事に引き出すこともある。]
  • TPPの狂気 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    アメリカという国は、自分たちの社会制度や生活様式が世界最高だと考える傾向があるように思います。安倍晋三が愚かにも交渉参加を決めたTPPもその例に漏れないと思います。 先週の週刊新潮(3月28日号:今年12号)の記事に、「霧の中の「TPP」20の謎」という特集があり、上記の感想をいかにもそうだな、と感じることが多かったです。なかでも2つの記事には目を奪われました。 一つは、アメリカの銃器製造会社、「スミス&ウェッソン」が、銃器に関する日の厳しい統制(銃刀法)に不満を示しているらしいのです。これまで、アメリカが銃器天国であり、銃による無差別銃撃事件があまた起きており、当のアメリカ内部でも銃規制を強めようという動きもあるというのに、ナイフなどしか凶器にならなかった日に拳銃を持ち込んでどうしようというのでしょう? また一つは、アメリカに有利な仕組みとして、ISD条項が有名で、これも今後日国民

    TPPの狂気 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/03/25
    [TPPは、アメリカが自国の政治体制・生活様式を世界一と信じて疑わず、同盟国にも押し付ける戦略である。それは、交渉力において他国の政府・憲法を無効にする、まるで吸血鬼のようなものである。]
  • 石原慎太郎と芥川賞 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    数々の暴言と妄動で物議を醸し続ける石原慎太郎。今回のブログでは、芥川賞に関連した逸話を集めてみました。まずは、1956年に賞を受賞した際の選考委員の反対意見から。 石原慎太郎は、1956年に第34回芥川賞を受賞している。受賞作品は、「太陽の季節」。選考委員は、石川達三、井上靖、宇野浩二、川端康成、佐藤春夫、瀧井孝作、中村光夫、丹羽文雄、舟橋聖一の9名。異例というべき酷評がなされている。 (中略) 佐藤春夫の評: 僕は 『太陽の季節』 の反倫理的なのは必ずしも排撃はしないが、こういう風俗小説一般を文芸としてもっとも低級なものとみている上、この作者の鋭敏げな時代感覚もジャナリストや興行者の域を出ず、決して文学者の物ではないと思ったし、又この作品から作者の美的節度の欠如をみてもっとも嫌悪を禁じ得なかった。これでもかこれでもかと厚かましく押しつけ説き立てる作者の態度を卑しいと思ったものである。僕に

    石原慎太郎と芥川賞 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
    iirei
    iirei 2013/03/25
    [石原慎太郎は「太陽の季節」で芥川賞を受賞したが、当時の選考委員の佐藤春夫は受賞に猛反対した。そして後年、石原は川上未映子の「乳と卵」の受賞に猛反発した。因果は巡る。]
  • 吉田松陰は右翼か?〜〜留魂録 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂 二十一回猛士 ・・・これは、安政の大獄で罪に問われ斬首された吉田松陰の辞世の歌です。あまり上手い短歌とは思えませんが、気持ちは伝わります。「二十一回」という言い回しは「杉」(旧姓)と「吉田」の字を分解してこう自ら名付けたということです。 二十一回、猛士としての活動を祈念していた彼、一回目は友のため脱藩して軟禁されたこと、二回目は黒船に乗ってアメリカに行こうとし、長州の野山獄に囚人として収容されたこと、三回目は間部詮勝を天誅しようとしたことを、幕臣の前で安易に打明けてしまい、斬首にされたことで終わってしまい、残り18回は、弟子たちに託すことになったのです。 その、弟子達に残す遺書という目的で書いたのが「留魂録:りゅうこんろく」です。ここでは、弟子たちを勇気付け、アジテート(扇動)する文言が並んでいます。死刑の前日までに二部作成し、弟

    吉田松陰は右翼か?〜〜留魂録 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
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    iirei 2013/03/20
    [吉田松陰は、安政の大獄で刑場の露と消えるまえに、弟子たちに宛てて、血もしたたるような畢生の遺言状「留魂録」を書き残している。そして彼の思想は受け継がれて、明治維新につながっていく。]
  • 堀辰雄と「風立ちぬ」 - 虚虚実実――ウルトラバイバル

    堀辰雄→ 高校時代の現代国語の教科書に載っていた随筆に「大和路・信濃路」という作品があり、早春の長野県の谷間を走る電車の車窓から、春の訪れを告げる「辛夷(こぶし)」の白い花を夫婦で探す逸話が載っていました。春の清新さ、辛夷の花から滴り落ちる雫の気高さを十分に味あわしてくれる勝れた描写が印象に残っています。夫婦仲も大変に円満で、しっくり行っているとも思われました。 作者は堀辰雄、昭和期(主に戦前)に活躍した作家で、芥川龍之介・室生犀星の弟子筋に当たります。ドイツ語、フランス語に堪能で、これらを母国語とする優れた作家・詩人・・・例えばライナー・マリア・リルケとかポール・ヴァレリーとか・・・をゆっくり消化して作品の構想を練った遅咲きの作家です。 ここで取り上げる「風立ちぬ」の表題は、そのポール・ヴァレリーの長詩の一節から採られています。(「海辺の墓地」) Le vent se leve, il

    堀辰雄と「風立ちぬ」 - 虚虚実実――ウルトラバイバル
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    iirei 2013/03/15
    [堀辰雄の「風立ちぬ」は、両者ともに結核を療養しているときに知り合った女性との儚い心の交流を描いた小説である。先が見えない中、二人は一所懸命に生きることを選ぶ。]