インフルエンザが例年よりも早く流行する兆しが出ている中、一部の地域でワクチン接種の予約ができない事態が起きている。厚生労働省が今年度のワクチン製造量について、昨年度の使用量を下回ることを公表した後、医療機関から卸売販売業者への発注が急増したとみられ、入手できなかったり、例年並みの数量を確保できなかったりする医療機関が相次いでいる。【新井哉】 厚労省によると、今年度の予想製造量は2528万本。2010年度以降で最少の製造量となった昨年度よりも250万本以上減る見通しで、昨年度の使用量よりも114万本少ない。厚労省は「昨シーズンと同等程度の接種者数を確保できる見込み」としているが、ワクチンの供給が滞り、入手が困難な地域が増えつつある。 例年10月ごろから患者の予約の受け付けが本格化するが、こうした地域の医療機関の担当者は「ワクチンを確保できず、いつから予約ができるようになるのか分からない」「確