野村総合研究所(NRI)で約20年間勤務した後に、人材派遣大手スタッフサービスのCIO(最高情報責任者)を務めて急成長を支え、『ダメな“システム屋”にだまされるな!』(日経情報ストラテジー編)の著者でもある佐藤治夫氏が、情報システムの“ユーザー企業”における経営者・担当者の視点で、考慮するべきことや、効果的な情報化のノウハウなどを解説する。(毎週月曜日更新) 前回(第35回)では、日本の情報化に関する国家戦略が私たち日本人の豊かさに直結しない問題に触れました。その一因は、工業化時代の成長戦略をそのまま情報化時代にも適用し、大手コンピュータメーカーを頂点としたピラミッド構造ががっちりと出来上がったことにあると、私は見ています。 今回は角度を変えて、日本の国民性の観点で工業化と情報化を考えてみます。 “シロウト”が情報システムに口を出す 例えば、自動車産業を見た時、クルマの機能、性能、デザイン
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