システム機能は,大きく「インプット」「プロセス」「アウトプット」に分けられる。インプットとは,データの発生源となる機能であり,業務担当者が日々の業務の中でシステムに対するオペレーションを最も多く行う部分だ。プロセスは,入力されたデータを加工する機能。処理量,処理速度,計算の正しさなどどれもシステムが得意とする分野であり,この部分を効率化するためにシステムを導入する,と言っても過言ではない。アウトプットは,システムの処理結果を出力する機能。エラーリスト,財務レポート,業務分析帳票など内容は多岐にわたる。 システム要件を検討する際,これらのうちどこにまず着目するだろうか。もちろん,どれも大切な機能なのだから,多少の前後はあっても,どの機能も検討は必須である。しかし,実際にシステム要件定義を始めてみると,帳票の検討を後回しにしてしまうことが多い。 「帳票は単に処理の最後に出てくるリスト」であり,