宮崎県の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザを巡り、農林水産省は26日、同県も含め今年相次いで見つかっている「H5N8型」ウイルスについての詳細な遺伝子解析結果を公表した。同県と4月の熊本県(養鶏場)、11月の千葉県(野鳥のふん)−−の3種類の同型ウイルスを分析した結果、三つとも遺伝子配列の一部が違い、異なるウイルスであることが判明した。 動物衛生研究所(茨城県つくば市)が、3種類のウイルスの全遺伝子配列を解析した。いずれも韓国などで流行しているH5N8型と同じ系統に属するウイルスながら、遺伝子配列の一部が異なっていた。 同省は解析結果から(1)宮崎県のケースは熊本県の現地に残っていたウイルスが侵入して発生したものではない(2)今冬には少なくとも2種類(千葉、宮崎)のH5N8型ウイルスが、新たに渡り鳥などによって国内に持ち込まれた−−と分析している。【江刺正嘉】