家に一人でこもって誰とも顔を合わせずに長い時間を過ごす。まわりからは一見無駄に見えるでしょうが、「分断されない、ひとまとまりの時間」をもつことがどんな職業にもかならず必要なのだとぼくは思います。 一人で過ごす時間が「価値」を生み出す 確かに引っ込み思案で暗い人間は、まわりの人にとって鬱陶しいでしょう。でもその人の中身は、一人で過ごしている間に豊かになっているかもしれない。そしてある瞬間に、「ああ、この人はこういう人なんだ」と誰かが理解してくれるかもしれません。その人なりの他人とのつながり方というのがあるのです。 (吉本隆明 『ひきこもれ』)内省的な自分の性格が嫌だなあと思っていた頃に、読んだ本。それ以来、多少なりとも、自己肯定のための言葉になった。また読みたくなったので再読して、引っぱってきた。