われわれの業界では、光文社古典新訳文庫の翻訳の品質についての疑問をひんぱんに耳にするようになった。もちろん、いつの時代でも翻訳というのは誤訳の山だし、そもそも翻訳は不可能という声すらあるわけなのだが、それにしても、古典新訳文庫はひどいのではないか、というのである。 たとえば「カラマーゾフの兄弟」が古典新訳文庫でベストセラーとなったのは記憶に新しいが、それも非常にやばいらしい。「赤と黒」もそのようであるらしい。トロツキーもやばいらしい。私は原語で確認できないのだが、専門家たちがそのように言っているから、根も葉もない噂ではないのだろう。 たとえば、このサイトと、そこから辿っていけるページをたんねんに見てみよう。 http://book.geocities.jp/ifujii3/ 「カラマーゾフの兄弟」についてはこちら http://www.ne.jp/asahi/dost/jds/dos117