http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/asahi-20090204-02/1.htm 救急車を病院が受け入れず、救急患者や妊婦が「たらい回し」にされる悲劇が後を絶たない。だが、医師が手術中でも、ベッドが空いていなくても、けっして救急患者を「断らない」と表明している病院がある。いったいどのような態勢を取っているのだろうか──。 サイレンが近づくと、スタッフが救急入り口で準備を始めた。千葉県柏市の名戸ケ谷(などがや)病院に、救急車が到着する。後部扉から、患者をのせたストレッチャーが下ろされ、治療室に慣れた動作で運ばれる。その間、わずか十数秒。直ちに治療が始まった。 患者は隣接する流山市に住む50歳の男性だった。職場のプラスチック加工工場で作業中に倒れているところを同僚が見つけ、119番通報したのだ。後頭部挫傷と診断された男性は、その後、意識を回復した