日本社会における排外主義の広がり・深刻化を物語る出来事がまた起こった。日本のマスコミなどでも報道されたので知っている方も多いと思うが、6月26日~7月9日に東京新宿で予定されていた「中国に残された日本軍「慰安婦」女性」安世鴻写真展(重重プロジェクト)が、会場となっていたニコンサロン側の一方的な通知により中止の危機に直面している。 ニコンサロンは、カメラメーカーとして有名なニコンが運営する歴史のある写真サロン。写真家の安世鴻氏が昨年12月にニコンサロン側に展示会審査を要請しニコンサロンが審査会を開いて今年1月に展示が決定していた。その後、何の問題もなく準備が進められ、ニコンサロン側は大阪でのアンコール写真展まで要請していた。ところが5月22日、突然、そのニコンサロンが中止を一方的に通告してきたのだ。ニコンサロン側は理由を明らかにしていないが、排外主義を唱える者たちの抗議に屈したのは明らか。