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ブックマーク / masanork.hateblo.jp (10)

  • 日本のソフトは「擦り合わせ」で米国に負けた - 雑種路線でいこう

    ものづくり研究では伝統的に日が得意とされてきた「擦り合わせ」が、デジタル家電や携帯電話の世界で必ずしも機能せず「ガラパゴス現象」を招いた背景に何があるのだろうか。 しばしばソフトウェアの世界で重層的な下請構造が問題とされがちだが、この構造は雇用慣行や産業構造に起因しており、必ずしもソフトウェアに限ったものではない。例えば昔の繊維産業や現代の自動車も多段的な下請構造を抱えているが、決してガラパゴス化していない。これから述べることは一般論に基づく仮説であり、いずれ実証分析したいので、間違っているところは是非ともご指摘いただきたい。 自動車や家庭用ゲーム機・デジカメ等と比べてガラパゴス化している携帯電話・地デジ・業務ソフトウェア等で共通しているのは、まず機器メーカーが最上位にいないことである。最上位に電話会社・銀行といった大口顧客やテレビ局のような鍵となるステークホルダがおり、主契約企業が下請

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    isdyy
    isdyy 2010/05/14
  • 欧米の大企業よりはイノベータのジレンマに強かった日本だが - 雑種路線でいこう

    には様々な規制があって新規事業を阻害しているといわれる。曰く、解雇規制があるから人材が流動化しない。曰く、著作権法にフェアユースがないからGoogleやYoutubeが生まれない。曰く、法律が縦割りだから通信と放送の融合が進まない。だから規制緩和が必要なのだ。確かにそうかも知れないが反証もある。 ニコニコ動画はオーバーレイでコメントを流しており同一性保持権を侵害している点でYoutubeよりも法的リスクが大きそうだが今のところ繁盛している。電機メーカーの音楽プレーヤへの参入は韓国のMPManと比べて出遅れたが、著作権法の規制緩和を待たず各社とも追随した。 MPMan登場前夜の1997年ごろ、IMFショックに揺れる韓国メーカーより日メーカーの方がずっと技術力が高かった。当時MP3は好事家がひっそり楽しむような如何わしい技術で、CDのリッピングにも音声ファイルの圧縮にも得体の知れないフリ

    欧米の大企業よりはイノベータのジレンマに強かった日本だが - 雑種路線でいこう
    isdyy
    isdyy 2010/05/10
  • ガラパゴス幻想を疑え - 雑種路線でいこう

    だいぶ前に茶飲み話をしていたら役所に対してメーカーの偉い人から「iPhoneには何も新しい技術要素がない。わが社でも似たような端末は簡単につくれる」と御進講があったと聞き「それってアップルじゃなく鴻海やら華為と張り合ってるの?彼らにソフトの難しさは分かってるのかな」と嘆息した。 そんなことすっかり忘れていたが、先週韓国に行ったら若い女性の持ってる新しめのケータイが割とタッチパネルに移行してて「あー彼ら大真面目にナンチャッテiPhoneつくってるよ。節操ないけど勢いはあるな」って感じた。で、日に着いた帰りの電車で折りたたみ式ケータイばかり目にして改めて「この数年ケータイって進歩を止めたのかな」とも考えさせられた。 メーカーはタッチパネルにも取り組んでいるが流行らないとか、韓国語と日語でタッチパネル入力の効率に差があるんだろうか。ソウルじゃケータイで動画をみる人々も頻繁にみかけて、日じゃ

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    isdyy 2010/05/10
  • 「.日本」ccTLD導入は傍迷惑だが賛成 - 雑種路線でいこう

    情報通信審議会 インターネット基盤委員会で「.日」ccTLD導入について議論されている。個人的には「.日」以前に国際ドメイン名が気に入らない。紛らわしい文字はフィッシング詐欺の温床だし、Punycodeとか意味不明だし、古いブラウザや電子メールで使えないし、SSL証明書のCommonNameどうするのかも分からないし。だいたい今時URLを手入力するなんてオタクだけで、みんな検索窓に行き先を入力するし、Google ChromeとかURL窓にURLを入れたって検索エンジンを叩くし。 検索エンジンの普及で入り口としてのURLが廃れつつある今日、IDNなんか真面目にやる価値があるか極めて疑わしい。事業者としては使わないTLDが増えたって商標保護のためにドメイン押さえる手間と費用が増えるだけで何のメリットもない。現在「総務省.jp」も「soumu.go.jp」にリダイレクトされるだけだし、「は

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    isdyy 2008/12/17
  • 人生いろいろ、技術者もいろいろ、搾取されないに越したことはないよね - 雑種路線でいこう

    受託調査&研究補助→ユーザー企業コンサル→通信事業者コンサル→Web企画構築→金融SE→研究・コンサル→パッケージベンダ・マーケ→パッケージベンダ・技術渉外のおいらが来ましたよ。 こんなことをいっては「上流」にいる方々には失礼かもしれませんが、IT業界は上流にいるほど得になるような構造になっています。それぞれのプロジェクトについて自分のところで十分な経費を確保してから下流に流しますので、下流にいるほど仕事がきつくなります。それをうすうす感づいているから、若い人は少しでも上流に行きたがります。PGをしばらく勤めたらSEに、SEを少しやったらコンサルに。産卵まぢかの鮭でもあるまいに、自分の技術レベルも分からないまま、やみくもに次のステップを目指そうとする。 実はプログラムを書かなきゃいけない仕事ってやったことないんだけど、Web企画構築の時はベンチャーで大手ISPに提携を申し入れ「お前らに顧客

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    isdyy 2008/10/22
  • 20年後の通信技術とか - 雑種路線でいこう

    20年後といえば僕は51歳で、下の子がストレートなら学部を卒業して就職が決まってるかも知れない時期か。2038年問題、、、とか書いたけど、これは30年後だね。30年後にはCを扱える組込系プログラマが2000年問題の時のCobolプログラマのように方々で駆り出されてコードレビューとかやるんだろうか。 20年前といったら1988年、僕は11歳でEPSONのワープロで独自フロッピーとか50音キーボードを使ってた。調べてみるとHTMLはなかったけれどSGMLはあったし、TCP/IPもEthernetもあったんだね。ちょうどWIDEができた年か。 20年後、 HTMLは残っているか HTTPは残っているか TCP/IP は残っているか 上にレイヤーが追加されるか 下のレイヤーから入れ替わるか どういう時代が来るんだろうか、そのとき僕は 46 歳。 下のレイヤーが入れ替わるかって、10GbEの仕様とか

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    isdyy 2008/06/18
  • SI業界もネット業界も世界に打って出られない理由 - 雑種路線でいこう

    のSI業界を垣間みて絶望して逃げ出して、業界を外から捉え直して5年ちょっとになる。日のソフトウェア産業とかSI業界が世界に出て行けない要因は気合いとか技術力ではなく産業構造や規制に起因していることが分かったし、日でトップに立った会社が世界に出て成功するかというと難しいと感じている。梅田さんはネットならまだ勝負がついていないから頑張れるというが、僕はメタレベルの問題を考えるとネットも駄目だろうなと諦めつつある。 米国にはSI業界ってあまりなくてコンサルティングとかプロフェッショナル・サービスに分かれているのに対し、欧州では日的なSIerが結構あって、富士通サービスなど日勢も頑張っている。この違いはどの辺からきているかというと、結局のところ雇用流動性だ。米国では要らない社員をいつでも切れるから、プロジェクトの中核には技術を分かった人間をインハウスで採る。そういう連中を必要に応じて雇

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    isdyy 2008/05/12
  • 「真実の預言者」は誰が何を隠したいか既に知っている - 雑種路線でいこう

    情報大航海プロジェクトがCEATECで真鍋かをりにGoogle八分を説明させるビデオを流したという.ストレートに取るとGoogleだけが検索を握っていると,Googleとか米国に都合の悪い情報を検索できなくなって問題だということだろうけれども,国家安全保障の観点でGoogle当に怖いことは別にある. Googleは彼らが自覚しているか別として,既に権力者からGoogle八分依頼を受け付けることで逆に世界各国の政権を転覆し得るスキャンダルデータベースを握り,各国政府からGoogle Earthの削除依頼を受け付けることで世界の軍事拠点データベースを握ることのできる立場にある.これはGoogleの高騰した時価総額や膨大な手元現金以上に,彼らの考える世界政府を樹立する上で強力な政治力を発揮するだろう. beyondさんの指摘をみると,閣僚についての過去のまずい情報についてGoogle八分にす

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    isdyy 2008/02/13
  • 有害サイト規制の経緯を学ぼう - 雑種路線でいこう

    民主党の有害サイト規制法案に対する小飼弾さんや中島聡さんの反応をみていると「表現の自由」なり「通信の秘密」を前面に押し出したナイーヴな反応に終始しているようにみえる。けれども未成年が対象であれば、サイト削除義務もフィルタリング義務も憲法で禁止された検閲には当たらない。*1有害サイト規制を巡っては以前から各省で活発に研究されており、議論はもっと各論に落ちている。各国の動向や法執行に当たっての課題も一通り整理されているので、関心のある方は過去の報告書を一読されることをお勧めする。 内閣官房IT安心会議 子どもを有害情報から守る取り組み 総務省「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する研究会」 最終報告書 経済産業省「青少年の健全な育成のためのコンテンツ流通研究会」 最終報告書 警察庁「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」 最終報告書 文部科学省 青少年団体におけるメディ

    有害サイト規制の経緯を学ぼう - 雑種路線でいこう
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    isdyy 2008/01/06
  • 『日露戦争 - 勝利のあとの誤算』 - 雑種路線でいこう

    以前から漠然と戦前の日が調子を外したのは日露戦争以降ではないかと考えていたのだが,その通りのタイトルの親書をみつけて早速手に取った.書で扱っているのは日比谷焼打事件へ至る新聞報道の過熱,民衆を煽る新聞記事に対する政府の発行停止処分や戒厳令下での官憲の横暴,諸々の政策課題がその後の凱旋機運で雲消霧散したこと,それ以来,大逆事件など社会主義者への弾圧が強化されて海外メディアでは問題となったものの日のマスコミは去勢されてしまったこと,そういった地ならしが治安維持法や特別高等警察の発足へと繋がっていったことが描かれている. 当時の新聞記者が政治家への登龍門で,当選後も新聞記者・社会運動家として活躍する構図や,朝日新聞の池辺三山が二葉亭四迷や夏目漱石を社員として雇い入れる経緯など,サイドストーリーも秀逸.徳富蘇峰が政府寄りの論陣を張る構図も日露戦争以来であったことなど,日露戦争が後の悲劇の伏線

    『日露戦争 - 勝利のあとの誤算』 - 雑種路線でいこう
    isdyy
    isdyy 2007/01/14
    「日本でもライブドア事件,耐震偽装のような国策捜査と誘導される報道とか,ネット上での表現規制を巡る議論とか,このところ際立って言論が歪みはじめているなぁという実感があって,そういう違和感を感じていると
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