——— 2020年、クーリエ・ジャポンで反響の大きかったベスト記事をご紹介していきます。1月24日掲載〈素手で排せつ物を処理するインド「最下層カースト」の悲哀〉をご覧ください。 ——— インドでは「最下層のカースト」とされている人々が、いまだに排せつ物処理を手作業でやらされている。劣悪な労働環境のせいで毎年、多くの人が作業中に命を落としているが、政府は対策を講じる素振りも見せない。なかなか日の当たらない作業員たちの悲痛な叫びを、米紙が取材した。 朝日が昇るなか、50代後半のカベラッパは下着姿になった。インドのハイテク産業の中心地バンガロールにある一軒家の汚水槽で、ひと仕事するためだ。 カベラッパは建物の裏にある縦穴を覗きこむと、コンクリートの壁面の溝に手足の指をかけながら汚水槽を下りはじめた。なかは3メートルほどの深さだ。
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