長崎に行ってきた。 長崎という街は、私にとって2つの出来事があったという点で、訪れてみたい場所だった。 一つは、核兵器を使用された街であること。 もう一つは、キリシタンへの弾圧があったこと。 いずれの事件とも、「ある集団が、別の集団に対して、非道な行いをした」という点で共通している。 「人は時として酷いことをする。」と、他人事のように思う人も多いかもしれない。だが、このような行為は、歴史的に見れば、特に世界中で珍しいものでもない。 大量殺戮は現代に至るまで頻繁に発生している。 なぜか。 個人レベルでは忌避したくなるような行動でも、集団や権威によって正当化さえできてしまえば、「正義」や「秩序」の名のもとに、人間はかんたんに一線を超えてしまうからだ。 * かつて私は、ある一つの部門の責任者をしていたことがある。 売上目標の達成、コストの管理、人事評価……やるべきことはたくさんあった。 そしてそ