フィンランド発のサイバーセキュリティ企業、F-Secure(エフセキュア)で主席研究員(CRO)を務めるミッコ・ヒッポネン氏。今から30年前の1991年、F-Secureの前身となるData Fellowsに入社し、それ以来マルウェア解析やリサーチ業務などに従事。現在では最新セキュリティ動向の調査研究の傍ら、世界各国のカンファレンスで基調講演に登壇するなど、精力的に活動し続けるセキュリティリサーチャーである。 この30年間で、セキュリティ業界の規模も社会的位置づけも大きく様変わりした。他方で、当初は“牧歌的ないたずら”程度だったサイバー攻撃も、大規模な組織犯罪や国家間のサイバー攻撃にまで発展している。そうした30年間の変化は、同氏の目にはどう映っているのだろうか。話を聞いた。 セキュリティ業界が予想を裏切り変化し続けてきた理由 まずはセキュリティ業界の変化について聞いてみた。ウイルス対策ソ