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ブックマーク / shimizu.typepad.com (7)

  • マイケル・クスマノ「サービス・イノベーションの重要性」

    Business Value of IT, Future of business/companies/workers, Ability to innovate. 一橋大学イノベーション研究センター創設10周年記念国際シンポジウム 「イノベーション研究のフロンティア-日の国際競争力構築に向けて」に参加して来ました。 このブログをご覧になった方には、一目瞭然かもしれませんが、「ソフトウェア産業」「イノベーション」「日の国際競争力」は、三度の飯の次ぐらいの私の大好物です。なので、今日のセッションはいずれも面白くて、終日興奮しまくりでした。いや~、こんな充実したカンファレンスが無料とは、何て太っ腹なんだ!>一橋大学&日経新聞 しかも、クスマノ教授の著書、とりわけ「ソフトウエア企業の競争戦略」「プラットフォーム・リーダーシップ」は私の座右の書。もう、教授の話が生で聴けて、直接質問させていただいて

  • 書評:日本経済 競争力の構想―スピード時代に挑むモジュール化戦略

    Business Value of IT, Future of business/companies/workers, Ability to innovate. マイケル・ポーターの「日の競争戦略 (Can Japan Compete?)」の要旨を一言でまとめると、日企業には戦略がない、国際競争力がない。ということだと思う。(一部の産業を除いて、)日企業は、どこに参入するか・しないかを自分で判断せず、既にある程度市場が立ち上がってきてから二番手で参入し、品質・オペレーションの改良を行なってシェアを奪う。デザインやコンセプトが他社製品の模倣になりがちで、オペレーションの優劣と価格だけの勝負になる、なのでマージンが薄い、というような批判をされている。 「日経済 競争力の構想」は、ポーターの論を受けて、当に日企業には戦略や国際競争力がないのか、その原因は何なのかを検証しつつ、今後の方

  • GoogleとYouTubeは既存ビジネスの破壊者なのか?

    Business Value of IT, Future of business/companies/workers, Ability to innovate. 週末、Emerging Technology研究会に参加して、色々な議論を聞いて、Google/YouTubeがもたらしうる「破壊と創造」についてあれこれ考えさせられた。中でも、著作権のあり方が変わるのではないか?という意見があったので、これについて少し考えてみたい。 私自身の著作権に対する考え方は、コモディティ化が進む経済(オンライン音楽販売に考える)というエントリを書いた時から、変わっていない。著作権というのは、その立法趣旨に鑑みても、創作者に対価をきちんと還元する仕組みによって創作活動(と創作物を公開すること)に対するインセンティブを高め、文化を振興するためにある。 と書くと何だか高尚っぽいが、卑近な例で言うと、私の場合、会

  • グローバリゼーションに対する日本の「堤防」を壊すのは黒船かもしれない

    Business Value of IT, Future of business/companies/workers, Ability to innovate. グローバリゼーションの波に対して、「外国人は日語が流暢に喋れないから、日人に対するカスタマサービスは無理だ」「日人のサービス水準は世界一」という主張を以って、「だから日における我々日人の雇用は維持される」と言う人は多いが、実は私はこういう意見に対しては若干懐疑的だったりします。 確かに、私も、4年前アメリカに渡った当初はすごいカルチャーショックを受けた。 スーパーやディスカウントストア、電器屋に並んでいる箱は、あちこち傷んでいるし、開けた跡があるものが多いのにまず驚いた。 ある時、買った鍋の蓋が歪んでいたので取り替えに行ったら、店員は「それは私のせいじゃない。」と、謝りもせず、平然としている(※1)。「でも、明らかにこの

  • "Platform Leadership"

    Business Value of IT, Future of business/companies/workers, Ability to innovate. このはとても面白かった。今日のIT業界リーダー企業がどのように今日のリーダーシップを確立したのかが分析されている(Intel, Microsoft, Cisco、あとPalmやNTTドコモも少し)。産業史としてもまとまっているので、IT・ハイテク業界で働く人は一度読んでおいて損はないと思う。 面白かったのだが、あえて難を言うと、このに出てくる事例は、どれも「元々市場シェアが大きかった会社が自社のビジネス基盤を更に強化するために何をしたか」ばかりで、どうすれば市場シェアリーダーになれるかは書かれていない。そして、「成功した会社はこうでした」とは書かれているが、それが当にKFSだったのかどうかについての検証は少ない。同一業界内で

  • Big Blueはどこへ行くのか

    IBMは、かつて(今も?)世界最大のコンピュータメーカであり、今日では、世界最大級のサービスプロバイダである。IT業界歴史を振り返り、また今後を予測する上で、この会社を抜きにしては語れないと思う。 IBMの2004年の売上高は、グローバルで約$98billion(≒10兆円)、そのうち48%を、IBM Global Business Servicesという名称で知られるコンサルティング・S部門があげている。 また、セグメント別に見ると、最も利益率が高いのはソフトウェア部門である(粗利率87.3%) ここで言う「ソフトウェア」に含まれるのは基的にパッケージソフトウェアで、内訳は、OS、WebSphereシリーズ、 Lotus、Rationalグループ製品 等のライセンスとサポート料である。従って、顧客のニーズに応じて都度カスタムメイドされるソフトウェアは「サービス」部門の売上とされている

    Big Blueはどこへ行くのか
  • M・クスマノ「ソフトウェア企業の競争戦略」

    「ソフトウェア企業の競争戦略」の結論をまとめると、 ソフトウェアは、一度作ってしまえば複製コストはタダ。たくさん売れば売るほど儲かる。 しかし一度ソフトウェアを買ったら、同じものを二度買う人はいない。従って、ソフトウェア企業は、製品に次々に新しい機能を追加するなどして需要を喚起し続けなければならない。 殆どのソフトウェア企業において、徐々に売上高に占めるサービス(コンサルティング・カスタマイズ・メンテナンス・サポート)の割合は高くなっていく。 サービスは、ソフトウェアのライセンスに比べると労働集約的で利幅が低いが、継続して安定した収入が入ってくるというメリットがある。 殆どのソフトウェア企業が、「ライセンスとサービス」の組合せで商売をする「ハイブリッド型」になっている、というか、そうならざるを得ない。 「世界中にパソコンはXX台あるから、その5%に入ったとしても、XXになる!」という試算は

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