1970年代、私は幸運にも、ストレスという概念の発見者である生理学者ハンス・セリエ博士が晩年におこなった講演会に参加することができた。 セリエ博士は、ストレスに対抗できる唯一の想念は、感謝の気持ちであると説いた。(p228、太字は引用者による) ―ルーシー・ジョー・パラディーノ 『最強の集中術』 エクスナレッジ 2008年 ストレスに対抗できるのは、「リラックスすること」でも「忘れてしまうこと」でもなく「感謝すること」である。 ハッというか、エッと言わされました。言われてみると、感謝は前の二者を含む気がします。 これは単なる経験則ではないらしい。 感謝がストレスに対抗できる「唯一の」想念かどうかは分かりませんが、 感謝が過剰な緊張を緩和する効果があるのはたしかなようです。 その後、脳内化学物質に関する研究が進んだ結果、セリエ博士の教えは時代を先取りした主張であることが明らかになった。感謝の