「多治見市の図書館がすごいらしい」。県外で司書をしている友人に聞いて、市図書館に通い始めて半年。確かに平日、休日を問わず、多くの人が利用しているのを目にする。人気の理由は何か。二月中旬に、同市豊岡町のヤマカまなびパーク内にある図書館本館を改めて訪ねてみた。 館内を歩くと、「バレンタイン、ホワイトデーに」「予防しよう! 風邪・インフルエンザ」などの時節に合った企画コーナーが目に入る。「犬の本・猫の本」を集めたコーナーでは、来館者が犬派か猫派かシールを貼って投票できる掲示物も。興味を引く工夫がされていた。 館長の水野裕子さん(42)によると、こうした企画コーナーは常時、二十カ所近く設置。分館も合わせた全館で五十万冊近くの資料がある市図書館では棚に入った本が利用者の目に届きづらいことが多いためという。