熊本地震の避難所で当時小学6年の女児に「わいせつな動画を見せた」として逮捕され、熊本家裁で刑事裁判の無罪に当たる不処分の決定を受けた当時19歳の会社員の男性=熊本市=が「違法な取り調べで苦痛を受けた」として熊本県に損害賠償を求めた訴訟の判決が3日、熊本地裁で言い渡される。 訴状などによると、男性は2016年5月、「スマートフォンでわいせつな動画を見せた」として県少年保護育成条例違反容疑で県警に逮捕され、取り調べのため12日間拘束された。しかし、男性のスマホからわいせつな動画の閲覧履歴が確認されず、家裁は同10月、「非行事実なし」と結論付けたという。男性は「県警の取り調べで黙秘権を侵害され、接見内容を聞き出そうとされた」と主張している。 男性は17年6月、県公安委員会に苦情を申し立てたが、県警は「職務執行は適正」と回答。一方、うその被害を申告したとして女児の母親を相手に損害賠償を求めた訴訟で