世界分断は物価高の一因でもある また、世界の分断を深化させたのは、スマートフォンの世界的普及のほか、債務危機や移民問題などが噴出して西側をリードしてきた欧州で大きな混乱が発生したこと、そして2008年のリーマンショック後の経済回復・株価上昇のために西側が強力に推し進めた環境問題と人権問題への対応が、非西側の産油国や権威主義を主張する国々と決定的な軋轢(あつれき)を生んだことが挙げられます。 環境問題と人権問題への対応によって、一部の金融商品に資金が流入して空前の株高が起きました。しかし同時に、西側と非西側の分断はさらに深まり、非西側の産油国は西側に対して原油の出し渋り(原油の減産)を強化するようになったり、西側に人権侵害を訴えられた非西側の一部の国は内政干渉だと猛然と反発したりするようになりました。 わたしたちが今直面している物価高(非西側産油国の減産が主因)の一部は、世界分断によるものだ