タグ

ブックマーク / www.um.u-tokyo.ac.jp (4)

  • 学問のアルケオロジー

    暗さは生命の文明であって 明るさは頭の文明だ  (西脇順三郎『近代の寓話』より) 職業的な絵画制作は、かつては「工」ないしは「工業」に属していた。このことは「画工」という呼び名に、その痕跡をとどめている。「工」には、画工ばかりではなく仏工、大工、蒔絵師なども含まれていた。それは広く製造業一般を指す言葉であった。しかし、明治になると、こうした広い概念に亀裂が生じる。あるいは、そこに分化の動きが起こってくる。すなわち画工や仏工たちのしごとは「美術」に、蒔絵師のしごとは「工藝」に、また大工のしごとは広義の「建築」に、それぞれ属することになった。一方、「工業」の一角に「機械」という利器が配置されることによって「工業」概念じたいに変質が生じる。それまでの手技中心の在り方から、機械制工業を中心とする在り方へと変わってゆくのだ。そのことについて、明治10(1877)年の第1回内国勧業博覧会の出品

    j0hn
    j0hn 2008/11/14
    「職業的な絵画制作は、かつては「工」ないしは「工業」に属していた。このことは「画工」という呼び名に、その痕跡をとどめている」
  • 真贋のはざま

    文学作品にあっては「オリジナル」の概念を容易に確立しがたい。古典文学のように、元原稿の失われている場合にあってはとくにそうである。仮に生の原稿が残されていたとしても、はたしてそれが最終稿(オリジナル)であったという保証はどこにもない。というより、文学作品は時代を超えて不断に生成を続けるものであるとするなら、「最終稿」(オリジナル)という概念がそもそもあり得るのかという疑問もあり得る。常識的な見方をするなら、年代の古い筆写の方が、あるいは内容の豊かな方が、より原型に近いと考えられるが、現実にはそうでもない。『源氏物語』のように「筆写」がいくつも存在する場合には、元(オリジナル)や写(コピー)の概念を持ち出し難い。このテキストもまた筆写され、印行される過程で、不断に生成しつつあることがわかるからである。 18-1 『源氏物語』(鈴虫一、鈴虫二、夕霧、御法の四段)のテキスト異同を示す

  • 東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo

    HOME ENGLISH SITE MAP

  • 真贋のはざま - 東京大学総合研究博物館/刊行物データベース

    緒言 総論 揺れ動く「真」と「贋」 第1部 複製価値論――ホンモノ/ニセモノの峻別は可能か? 先史考古学における真と偽――石器のコピーをめぐって アンデスにおける模造と捏造――真贋鑑定から物再発見へ レプリカを用いた考古遺物の解析 真贋を科学する 年代物――ほんとうはいつ頃のもの? 第2部 複製制度論――コピーこそがオリジナルである! 写真と謄――天皇の姿と言葉の場合 模造千円札事件――芸術は裁かれうるのか フィラテリーにおける偽造・摸造・変造 第3部 複製美術論――オリジナルは唯一無二ではない! 国芳が模した中国の水滸伝画像 デュシャンにおけるコピーの問題――レディ・メイドを中心に 「レプリカ」を超えて 第4部 複製教育論――コピーにしか果たし得ぬもの 空想美術館――複製メディアにおける芸術作品の受容 カースト・コート形成史――複製美術品の機能と役割

    j0hn
    j0hn 2006/09/16
  • 1