先週は、冷戦終結などの事情による市場規模の縮小から、兵器輸出市場が極端な "買い手市場" となっており、輸出側は大変な思いをしている、という話を書いた。今週は視点を変えて、「武器輸出三原則の見直しは平和国家として云々」といった主張や、現実問題として日本に輸出できるような製品があるのか、といった点を考えてみたい。 まず、お約束のように出現する「武器輸出三原則の見直しは、平和国家にあるまじき行為で云々」という話。 確かに、兵器輸出というのは (建前はどうあれ) 戦争行為に手を貸すという部分があるし、先週書いたような「使ってくれそうな国に輸出する」というのは相手国を実験台にしている不埒な行為ともいえる。 では、本当に "平和的" な国家が兵器輸出と無縁かというと、どうもそういうわけでもない。たとえば、「永世中立国」という看板のせいで平和団体などから妙に高く評価されていることも多い、スウェーデンや