というわけで、批評させていただこう。 『勇者ミリー58歳』はどこが素晴らしいのかを。 1 書きたい内容(テーマとキャラクター)が絞られている これがまず難しい。 キャラクターとテーマというのは暴れ馬である。 テーマとキャラクターが合致していない作品というのは枚挙にいとまがない。 その中で、テーマとキャラクターが合致している。必要不可分の関係性である。 そして、テーマとキャラクターに不要な要素をすべて排除している。 これは、なかなかできることではない 創作すると、ついつい不要なキャラクターを出してしまうし、不要なキャラクターを出した後、キャラクターの視点が一貫せずにぼろぼろになってしまうケースはたくさんある。 勇者ミーリと魔王二人に焦点を絞り、勇者ミーリの視点でほぼすべてを描ききっている。これは難易度が相当高い。 「キャラクターをいっぱい出してしまう」とか「視点が定まらないでドリフトする」と
![個人的に『勇者ミーリは58歳』は構成力と演出力に優れ、キャラクター心理描写に優れた傑作であると断言できる。](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b1638cdb5807a4788e4ba3c1109a984166e095fc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fanond.hatelabo.jp%2Fimages%2Fog-image-1500.gif)