鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が専決処分した補正予算案について、県が「手続きに法的問題がある」として、予算に盛り込まれていた農機具購入補助金約435万円の交付決定を先送りしていることが15日、分かった。 先送りの対象は、阿久根市内の農業生産組合が計画している稲刈り機などの購入費への補助金。市が6月に事業計画を提出、県は予算計約1300万円の3分の1の補助金適用を内示していた。 鹿児島県の伊藤祐一郎知事は7月2日、速やかな臨時議会招集を求め是正勧告したが、竹原市長は同7日、勧告を無視し補正予算を専決処分した。市によると、市議会で予算を議決した昨年は、申請の3日後に補助金交付が決定した。県財政課は「県が是正勧告をした状態での専決処分で、従来と同様の交付決定はできない」としている。