先日,ソフトウエア開発のコンサルタントの方からこんな話を聞いた。 「エンジニアって,実は練習する機会が少ないんです」 プロ・スポーツの世界では,本番の試合に向けて日々,自主トレや全体練習を嫌というほど重ねる。それなのに(ソフトウエア開発の分野では)エンジニアはあまり練習の機会がなく,いきなり本番の作業(コーディング)に当たってしまう,というお話だった(Tech-On!関連記事)。 複雑な現実世界を相手にしているエンジニアの仕事を,限られたルールの下で競うスポーツの話と一緒にすることはできないかもしれない。それに「練習」などという言葉を持ち出さなくても,「OJT」や「人材育成」,「研修」に代表されるように,エンジニアの教育に関する議論は昔からあったではないか,といわれればその通りである。 しかし,何となく「練習」という言葉の響きが新鮮に感じられた。 なぜだろうかと考えてみた。まず,技術の世界