■救いようのないシステム 40歳過ぎても結婚しないともらえる「独身手当」、管理職になれない人がもらえる「管理職以外手当」、謹慎中にもらえる「分限休職手当」…。世にも奇妙な公務員の数々の手当てのほんの一部である。 特殊法人でOLだった著者は、一生懸命、経費節減を断行。合計2億円もの無駄な経費を国庫に返還したところ、厚生労働省からおとがめを受け、自身も烙印(らくいん)を押されてしまった。その恨みからか、職場だった特殊法人の公金浪費の実態を告発する本を書き、その後も中央官庁、自治体の無駄遣いや不祥事を取材、“塀の向こう”の知られざる現実を暴いてきた。 警察のヤミ金プール、社会保険庁の年金問題、そして全国親方日の丸の「手当天国」。公務員の多くはまじめで実直に仕事に向き合っている(多分)のに、一塊の組織になると、そこには血の通わない、がめつく、自分勝手の論理でカネを分配するシステムが動き出す。抱腹絶
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