文・亜樹 直 バックナンバー プロフィール 天地人を感じるフランスワイン 2007年11月22日 ヨーロッパと比べてワイン造りの歴史が比較的浅い産地のことを、ワイン業界では「新世界」と呼んでいる。かつて日本ではカベルネ・ソービニヨン種のチリワインが「チリカベ」などと呼ばれ、ちょっとしたブームになった。最近では、南アの人気が上昇しているという。これら新世界はフランス産と比べると値段も手頃で、そこそこに飲みやすい。デイリーワインとしては最適といえよう。 (C)亜樹直 オキモト・シュウ/講談社「神の雫」第2巻(週刊モーニング連載中) ところが、『神の雫』にはこれら新世界ワインはあまり登場しない。取り上げるワインの7割はフランスワイン、2.5割がイタリア、残り0.5割が新世界といった具合である。そう、実をいうと我々にとってフランスワインは、かなり「特別」な存在なのだ。 なぜフランスワインが「特別」