■「初療」という役割を担う病院が、地域に一つは必要 体制が整わず、「救急医療」が行えない病院があってもいい。それならそれで、最初に患者を受け入れる「超急性期病院を支える役割」を全うすれば、地域医療はまわっていく。湘南鎌倉総合病院がある神奈川県では、コロナ疑いを受け入れる病院、陽性と確定した患者を受け入れる病院、感染症が治癒した患者を受け入れる病院などと、各病院の役割分担がトップダウンで進められている。 しかし――。 新年早々、「発熱している患者なのですが……」と、救急隊が申し訳なさそうに頭を下げながら同院ERに患者を運んできた。 <40代女性、症状は37度前半の発熱と呼吸苦、バイタル安定、意識清明、ぜんそくもち> 聞けば、たったこれだけで10件以上の近隣の救急指定病院に断られ、1時間以上かけて同院に患者を搬送してきたのだという。救急車は帰り道ではサイレンを鳴らさないため、往復で3時間はかか
再度の緊急事態宣言 年頭の記者会見で菅総理は、週内にも緊急事態宣言を発出することの検討に入ると述べました。 しかし、今回は前回の緊急事態宣言のときとは大きく状況が異なっています。緊急事態宣言を出せば、それで本当に感染が減少に向かうのかどうか慎重に見きわめると同時に、効果的に行動変容を促す方法を検討する必要があるでしょう。 そのためには、国民に向けてのメッセージを単純に伝達するだけでは効果がなく、人間の心理や行動に着目し、行動心理学や行動経済学など行動科学の知見を活用することが求められます。 行動変容の限界 前回の緊急事態宣言の前後によく聞いた「行動変容」という言葉が、最近はほとんど聞かれなくなりました。それとともに、人々の行動変容には限界があることも見えてきました(なぜ彼らは手指消毒やマスク着用を拒否するのか・・・個人の自由、公衆衛生、そして公共性)。 政府が「勝負の3週間」と呼びかけたの
Go Toトラベルで高級旅館が荒れている――。 「Go Toトラベルキャンペーン以降、お客様のマナーの悪さに心を痛めております」とは、西日本で数軒の高級旅館を営む女将・Aさん。 【写真】この記事の写真を見る(7枚) Go Toトラベルを利用すると、ワンランクも2ランクも上の高級旅館に泊まることができるから、客が高揚してしまうのだろうか。あちこちの女将が悲鳴を上げている。 「Go To以来、大浴場のシャンプー、リンス、ボディーソープは大きなボトルごと失くなります。お風呂上がりに飲んでいただくミネラルウォーターの減りは半端なく、ペットボトルにでも入れて持って帰っているのでしょうか。バスタオルとバスローブは補充が追いつきません。 客室に置いてあるコーヒーセットのスプーン。アクセサリーを入れる小さな小箱。部屋の備品の化粧水、乳液、洗顔料。男性用ヘアトニック、リキッド、髭剃り後の化粧水……全部ごっそ
レジが進化、金額の誤差はほとんど出ない 今と昔では、あらゆることが変化した。その中でもレジの操作ボタンが増えて複雑になったように思う。その一方、タッチパネルのおかげで間違いにくくなったとも言える。 スタッフは通常、出勤時と退勤時にレジ点検(※金額に過不足がないかチェック)をしなければならないのだが、人間のやることなので以前は間違いが非常に多かった。現在は、レジが進化してキャッシュレスの客も増えたので誤差はほとんど出ない。その点はいいことのように思う。 昔は、支払いは現金のみであった。現在はスマホ決済、クレジットカード、交通系ICカードなどがあり、それらを使えばラクだ。店側としても会計がスムーズに進み、かなり合理的なのだが、お年寄りや小さな子どもを除き、いまだに現金払いが多いのには驚かされる。 とはいえ以前、こんな人がいた。たまに来店する感じの悪い女性客だ。ドリンクとお菓子の二品を購入。クレ
料理上手になりたいけれど、腕前をすぐに上げるのは難しいもの。いつもの素材でいつも以上の味に仕上げるコツは調味料でした。塩や胡椒、油などの基本アイテムからあまり馴染みのないものまで、和・中・仏・伊の人気シェフたちが推す調味料を教えていただきました。 【左】塩魚汁(仙葉善治商店) ハタハタを原料とする、秋田で古くから根付く魚醤の一種。「まさに和のナンプラー。塩で炒めていたものをしょっつるに替えるだけで、旨みとコクが出ます。ナンプラーよりクセがなく使いやすいと思います」360ml ¥800(銘店おばこ) 【中央左】太白胡麻油(マルホン) 昔ながらの圧搾製法にこだわったごま油。ごまを煎らずに生搾りした太白胡麻油はごま特有の香りがなく、普段の料理はもちろんお菓子作りにも使えます。「素材の味を生かす和食には特におすすめです」450g ¥896[税込み](竹本油脂) 【中央右】煎り酒(茅乃舎) 煮切り酒
8月に厚労省が発表した「人口動態統計」によると、今年5月、6月の死者数は昨年より減少している。このことと、政府が新型コロナのピークアウトを認め、対策を方針転換すると発表したことを併せて考えると、我々は必要以上にコロナを恐れる必要はないのではないか。今後、これまでのコロナ対策を科学的知見に基づいて検証する姿勢も求められるだろう。 *** 医師で医療ジャーナリストの森田洋之氏はこう語る。 「緊急事態宣言の発出、経済的自粛、移動制限などに、どんな効果があり、どんなデメリットがあったか、検証されるべきです。日本人は民度が高いから感染が抑えられた、という漠たるイメージのまま、結果オーライで終わらせようという流れを感じますが、それはとても危険です。人の命を守った、という触れ込みになっていますが、経済停滞によって自殺者が増えるかもしれない。それも射程に入れて検証すべきです」 また、森田氏は別のデメリット
新型コロナの都内感染者数は連日200人を超え、「緊急事態宣言を」とワイドショーでも喧伝されている。そんな中、東京都が日々の感染者数を操作している疑いが出てきた。感染のホットスポットである新宿区のデータを見ると、科学的にあり得ない感染者数の増減が起こっているのだ。 歌舞伎町を抱える新宿がいまホットスポットであることは、大方の共通認識だろう。実際、新宿区の新規感染者数は、7月9日に64人、10日に92人など、かなりの陽性者を出した日がある一方で、8日は2人だけだった。その1週間前も、6月29日は24人だが、30日は2人に激減。7月1日も9人と少なく、2日に17人、3日に42人と一気に増加している。 ちなみに、64人に増えた7月9日は都全体で200人台に乗せており、9人から17人に増えた日は、都の全体数が緊急事態宣言の解除後、初めて100人を超えた日であった。久々に50を超えた6月24日も、新宿
2020年6月24日、東京・品川駅。帰宅ラッシュの時間帯に、マスクをつけた人々が歩いている。 - 写真=AFP/時事通信フォト ■「過剰な恐怖と不安」は人を支配する 恐怖は、自分の生命の危機がせまっているときに強く感じる感情です。心配事は、未来に終わりのない不安をいだかせます。恐怖も不安も、人間の生存にとって必須で根源的な感情ですが、過剰になってしまうと焦って考えがまとまらなくなり他者に行動を強く支配されてしまいます。恐怖と不安はセットで人間の心をむしばむだけでなく誤った行動へ導きます。 【写真】新型コロナ/小池都知事 緊急記者会見 感染症だけではありません。自分の身が危険にさらされるものに対して、私たちは過剰な恐怖と不安を抱くことへ誘導されてしまうことがあります。そのような状態になると他者に行動をコントロールされてしまい、通常ではありえないことを許容したり行動をしてしまったりする危険をは
新型コロナウイルス感染症を経験したことによって、私たちの暮らしは今後どのように変化するのでしょうか。Yahoo!ニュースの記事に寄せられた「人と接触が避けられない仕事で新型コロナにどう対応すればいいのか」という声を参考に、筆者なりの見解を述べたいと思います。 リスクと対策の落としどころ新型コロナウイルスは、今後ワクチンや治療薬が開発されたとしても消滅することなく、人類と共存する可能性が高いと考えられています。 経済活動には人との接触がつきものです。従って、経済活動を再開するということは、感染のリスクがゼロにならないことを受け入れた上で、「許容できる感染のリスク」と「経済活動を縛りすぎない感染対策」の程よい境界線を模索しながら生活することを意味します。 この記事では、COVID-19について2020年6月18日時点で分かっている科学的知見を踏まえながら、経済活動(=仕事)において人と人との接
■テレビ討論会すら開かれない異常事態 7月5日投開票の東京都知事選挙は史上最多の22人が立候補しているにもかかわらず、盛り上がりを欠いている。“主役”とされる現職の小池百合子知事(67)が公務を口実に雲隠れしているからだ。新聞・テレビは「選挙期間中は候補者は公平に扱わなければならない」という原則があるため、小池氏抜きで他の候補を取り上げるのが難しい。結果として、選挙自体の露出が極端に少なくなっている。 いまだに候補者を集めたテレビ討論会すら開かれていないという異常事態だ。これが、小池氏の作戦であることはいうまでもない。 表に出れば数多ある“不都合な真実”を指摘される恐れがあるからだ。その最大のものが長年くすぶり続けていたカイロ大学卒業という「学歴詐称疑惑」だ。小池氏の出馬表明直前にカイロ大学が在日エジプト大使館を通じて声明を出すという不可解な事態に発展し、それがまた新たな疑惑を呼んでいる。
ビールや発泡酒よりも安いにもかかわらず、アルコール度数は9~12%とその2倍近くあり、しかも飲みやすい。安くて酔えることから人気になったストロング系チューハイ。一方では、依存症の専門医から、アルコールの過剰摂取により健康問題へつながる危険性を指摘する声もあがっています。 そんななか、オリオンビールは4月22日、同社が発売するストロング系チューハイ「WATTA STRONG」の業界で初となる販売終了を発表、話題を集めています。WATTA STRONGは2019年5月に発売を開始したオリオンビールの缶チューハイWATTAシリーズのラインナップのひとつで、シリーズ販売額の約4割をしめる人気商品。 オリオンビールはストロング系チューハイの販売終了に踏み切った、その背景には何があるのか。オリオンビール株式会社の早瀬京鋳代表取締役(51歳)に電話で話を聞きました。 なぜストロングを販売終了できたのか―
東京都が緊急事態宣言延長前、新型コロナウイルス感染症患者の入院者数を実際よりかなり多く発表していた問題に続き、病床確保数を少なく発表していたことが判明した。都はこれまで病床確保数について、4月末時点で2000床、5月11日に3300床に拡大した、としていたが、実際は、4月末時点で3300床確保していたことが、都への取材でわかった。厚労省は最近、都から訂正報告があったことを認めた。 政府は5月4日、「依然として医療現場の逼迫が続いている」との専門家の見解も踏まえ、緊急事態宣言の延長を決定した。今回の訂正で4月末に都内の病床使用率が大幅に改善していたことになるが、当時の不正確な情報が政府側の現状認識に影響した可能性がある。 都が病床確保数を修正 宣言延長時、病床使用率は5割以下に 東京都は、社会経済活動再開に向けたロードマップ改訂版を5月26日に発表。その中で、病床確保数を「3,300床確保(
東京都が新型コロナウイルス感染症の重症患者を受け入れるための病床を、都内で約400確保し、5月18日現在の重症者の病床使用率は13%にまで低下し、大幅な休業要請緩和に踏み切った大阪府(19%)を下回っていたことがわかった。大阪府が5月初めに出口戦略の「大阪モデル」として設定した休業要請解除の一つである「重症者病床使用率 60%未満」という基準も、東京都は大きく下回っていることになる。 18日夜、都福祉保健局の感染症対策課長が筆者の取材に対し、公表されていない重症者病床の確保数を明らかにした。公表していない理由については「国から報告を求められていなかったため」と釈明。一方、大型連休明けの5月11日まで都が発表していた入院者数は実際より大きく上回り、正確でなかったことも認めた。 (既報)【新型コロナ】入院患者が4割減少 東京都の病床使用率も50%以下に改善(2020/5/17) 政府方針の「医
[ロンドン発]感染症数理モデルは集団免疫理論に基づいています。しかし新型コロナウイルスに感染して抗体を持つ人が一定程度、増えれば、そうした人たちが壁になって流行は本当に終息に向かうのでしょうか。 テレビでもすっかりお馴染みになった免疫学の第一人者である大阪大学免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招へい教授にテレビ電話を通じて質問してみました。 木村:加藤勝信厚生労働相が15日、献血された血液で新型コロナウイルスの抗体を調べたところ陽性率は東京都の500検体で0.6%、東北6県の500検体では0.4%だったと明らかにしました。 大規模抗体調査を来月から実施するそうですが、どんな意味を持つのでしょう。 宮坂氏:使われたキットがどこのものか公表されていません。抗体検査キットの中には精度も感度も悪いものがあります。今回の陽性率はかなり低く出ており、解釈が難しいと思います。 最近出た論文では14
5月13日開催の記者会見における発言の一部訂正について https://www.tokyo.med.or.jp/18877 5月13日に開催いたしました記者会見におきまして、配布資料「都民の皆様と考える、これからのライフスタイル」を説明する際に「ライブハウス、パチンコ、ジムなど今回クラスターが本当に発生した場所をどう運営するか知恵がわれわれにはないが、運営の方々に新しいスタイルを考えてもらいたい」という発言がございました。 現在のところ、パチンコ店においてクラスターが発生したという情報はなく、三密の発生しやすい場所という部分で、他の施設と混同しての発言となってしまいました。 関係各所の皆様におかれましては、事実誤認の発言によりご迷惑をお掛けいたしました。今後は、正しい情報を発信していくよう努めてまいります。訂正させていただくとともに深くお詫び申し上げます。 4月24日に大阪府が行った新型イ
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