「相殺って何て言うんですか」とか「こちらが持っている500万円の債権で、御社に対して支払う100万円の債務を相殺する、あるいは相殺権を行使する」と言いたい場合、英語ではどう言うのかと聞かれることがありますので、きょうは、相殺の英語での言い方を取りあげます。英語での相殺は、一般に名詞が set off で、動詞だと to set off ですが、他に、offset が名詞として、また、動詞として使われます。 相殺がどういうものであるかを確認しておきますと、有斐閣の法律学小事典によると、「2人の者が互いに相手に対して同種の債権を持っている場合に、一方から相手方に対する意思表示によってその債務を対当額で消滅させること」です。我が国の場合、民法第505条にその定めが置かれています。 A Handbook of Business Law Terms (West Group)で set offを見ると
2005年12月31日05:52 カテゴリ書評/画評/品評Psychoengineering 香山リカの処方箋、いや紹介状 そんな彼女が処方箋らしきものを出した。 貧乏クジ世代 香山リカ 404 Blog Not Found:香山リカの法則しかし彼女はそれを分析し、そこに病があるという指摘をしただけで、処方箋も書かずにどこかに行ってしまう。まるで私の仕事は診断までであって、治療は担当外とでもいうように。タイトルからして、彼女の著書を特徴づけてきた「カッコ」も〈カッコ〉もなしの貧乏クジ世代。第三章にいたっては「幸福格差社会」にしないための処方箋とはっきり書いてある。今までの遠慮がちな姿勢をかなぐり捨ててまで彼女が「治療」したかったのは何なのだろう? 一見、本書は彼女が貧乏クジ世代と呼ぶ、1970年代生まれに対する処方箋に思える。「貧乏クジを引かされた」彼らを慰め、なだめ、元気づけようとしてい
■今年のテーマ 新年のご挨拶もしないでなんですが、今年のテーマは言論や表現や「それ以前」の部分にかかわる「力関係」かなあ。研究者でもなんでもないので、自分語りも交えつつ雑感を書き綴るというスタイルになりますが、「気をつかう」ことに関する不均衡(多数派にもの申す側のほうが相手の気持ちや「言い方」などに常に気をつけなければならないとされる現象)や、「経験すればわかるよ」という言い方に代表される少数者が何を言っても「お前が違っているから(未熟だから)わからないのだ」という同情的で大目に見るような受け取り方をされてしまう(言ったことの中身を吟味してもらえない)問題、異議申し立てをすること自体が相手にとって都合よく偏見を正当化する根拠とされてしまう問題(女性はヒステリックというきめつけ発言に抗議をするとその抗議自体が「ヒステリック」の証拠とされてしまうなど)、などなど。既得権者の被害者意識や、不満を
2005年12月31日03:32 カテゴリLove The Leaves That Are Green Turn to Brown この差は一体どういうことなのでしょう、池内先生? 熟年恋愛講座 小林 照幸 池内ひろ美の考察の日々: 30歳年下の妻「なんで私があんなおじいちゃんの世話をしなきゃいけないんでしょう?」 池内ひろ美の考察の日々: 一回り年下の夫「オバサンですよ、僕の妻は45歳の立派なオバサン。まぁ当然ですけどねぇ(笑)」 どちらも年上の相方の老いに愛想をつかした身勝手な妻そして夫の話しなのだが、70歳夫に愛想をつかした40歳妻には「むごい」思いつつ冷静なのに、45歳妻に愛想をつかした夫には ああ、もう、本当に殴るぞ。 と大変にご立腹の様子なのである。同性、同年代ということを割り引いても不公平なのではないだろうか? そして70歳夫には そのとき、「この恩知らず」なんて罵らないよう
2006年01月02日03:42 カテゴリTaxpayer 許せる失敗、許されざる失敗 許される失敗と許されない失敗の違いはなんだろうか? ハンニバル戦記 ローマ人の物語II 塩野七生 キリストの勝利 ローマ人の物語XIV 塩野七生 H-Yamaguchi.net: 政府の失敗を許そうというわけで、あえて書いてみるのだが、政府の失敗を許してみてはどうだろう。 政府のためというより、私たち自身のために。 ローマにとって、ハンニバルに対する相次ぐ敗北は、「許される失敗」であった。しかし、テオドシウス1世が洗礼を受けたのは「許されざる失敗」であった。前者はそれが回復可能であるどころか、糧に出来る失敗であったという点で。後者は主導権をキリスト教に渡してしまったという点で。方や国を造る失敗であり、方や国を損なう失敗であった。 それでは、なぜ前者は「いい失敗」で後者は「悪い失敗」であったか?前者の失敗
最初におことわりしておくべきだが、栗本慎一郎「シリウスの都 飛鳥 日本古代王権の経済人類学的研究」(参照)についてはこのエントリではあまり触れない。どう評価していいかわからないからだ。 アカデミックに見れば、トンデモ本の類であろう。またごく一般書として見ても議論も文体も整理されていない駄本といった印象も受ける(編者はパーソナルな洒落を削除すべきだった)。しかし、本書で描かれている指摘について、総じてトンデモ説として看過するには、あまりその代償が大きいかもしれない。少なくとも、三の論点がある。副題のように、日本古代王権の経済人類学的研究という経済人類学のアプリケーションの課題、加えて、シリウス信仰以前と以降の二つである。いずれにせよ、これらをどう扱っていいのかは方法論的にもやっかいだし、対象の措定ですらあまりに難しすぎる。シリウス信仰という限定はないが、三点目の問題は、渡辺豊和「扶桑国王蘇我
キトラ古墳壁画劣化の話を、朝日新聞と毎日新聞が社説で扱っていたが、こんな話題もよかろうか、くらいの飛ばし書きなので、内容はない。キトラ古墳壁画の現地保存には、ちょっとした政治の裏がありそうにも思うが特に言及がないどころか、朝日社説「キトラ壁画――いずれ現地で公開を」ではあっけらかんと書いているため、かえって裏の臭いがする。 「文化財はその地の歴史、風土から離れると価値が少なくなる。現地で公開するのが原則だ」と歴史学者の上田正昭さんは指摘している。その通りだと思う。 そうなのだろうか。毎日社説「キトラ古墳 美しく後世に残したい」のほうにはちょっと含みがある。 この機会に、従来の壁画保存方法が適当だったかどうか、徹底した科学調査と検証が必要だ。 しかし、この問題はうやむやになるのではないかと思う。そして、なんとなくだが、しかたないよね感が漂う。 キトラ古墳壁画劣化のニュースでは、あまりキトラ古
キトラ古墳の壁画って珍しいの? 日本にある古墳は、発掘可能な一般人のもの、宮内庁が管理していて発掘 できない皇室のご先祖と思われるものの2タイプがあります。 飛鳥にある多くの小さい古墳は発掘可能なもので、それらは石室 (遺体のある部屋)もあけられていて、 遺体のまとっている装飾具なども博物館に保存されて います。 発掘可能な古墳の中では、きれいな壁画がある飛鳥の古墳はたいへん珍しく、 飛鳥では知っている中では高松塚ともう1つぱっとしない?絵があるもの、それとキトラくらい?でしょうか。(九州には彩色古墳がたくさんあります) 発掘不可能なものは、もちろん石室はあけられておらず、壁画があるか どうかは不明です。 というわけで、飛鳥の身分の高い方の古墳では、石室内部の壁画は、 もしかすると珍しくないのかもしれませんが、 発掘ができないものが多いので、よくわからないわけです。 歴史にかかわ
「キトラ特設コーナー」新設しました。 地下の特設展示室にキトラ古墳コーナーを設けています。 今年文化庁が撮影した獣面人身像の赤外線デジタル写真を中心に玄武と天文図が確認できる北壁全景の写真や朱雀の写っている南壁全景などをパネル展示しています。 赤外線デジタル写真は東壁の「寅」と思われる獣面人身像2点と青龍1点です。 以前の写真では分からなかった線が見え、よりはっきりとした姿を確認できます。 この写真により、獣面人身像は十二支像であることがより有力となりました。 唐の十二支陶俑や新羅の蝋石十二支像のパネル解説も併せて展示しています。 この展示は特に期間を定めていません。 キトラ古墳の新しい写真が発表されれば、文化庁の許可を得て随時公開していく予定です。
あけましておめでとうございます。ま、そゆことで、今年も。っていうか、今年いっぱい続くだろうかと懸念しつつ、ブログ足かけ四年目を迎える。 話は正月ネタの雑談。少し思うことあって、その下調べメモがてらの話をなんとなく書いておく、という以上の意味はない。きっかけはとりあえず、正月でもあり門松としておく。 ウィッキ先生が何か言っているかとみると、まあありがちな話が書いてある(参照)。 門松(かどまつ)とは、正月に家の門の前などに立てられる松や竹で作った飾りのこと。松飾りとも言う。 古くは、木の梢に神が宿ると考えられていたことから、門松は年神を家に迎え入れるための依代という意味合いがある。かつては松に限らず榊、椿、楢などの常緑樹なら何でも良かった。鎌倉時代から竹が一緒に飾られるようになった。 平安時代に中国から伝わり、室町時代に現在の様式が決まったという門松。 マイペディアはもうちょっと含蓄のある話
帰省、寿司、陶芸体験 8/13(火) 妻の実家の墓参りへ行き、俺の実家へ帰省。風呂に入る前に子供達と外で水鉄砲で水を掛け合いびしょ濡れになる。最後のほうはどうにでもなれと思い、ホースやバケツで直接水をかけ合う。久しぶりの大胆な遊び方に子供たちは大声をあげながら騒いでいるが、田…
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