中国は、尖閣諸島沖で海上保安庁巡視船と中国漁船が衝突した事件を受け、自国漁船の保護を目的に同諸島周辺での監視活動を常態化する方針を表明。最新の監視船投入で、海洋権益保護に対する強い姿勢を示す狙いとみられる。 国営新華社通信(電子版)によれば、監視船は2580トンで、最高速度22ノット。農業省の李建華漁業局長は、「海洋権益を守る任務は今後、一層重くなる。さらに多くの先進的な監視船建造を計画している」と語った。 漁政310は東シナ海での任務終了後、南シナ海に投入され、漁船保護活動の指揮に当たる予定。同通信は「南シナ海の海洋・漁業権益を防衛する新たな有力武器になる」と伝えている。 【北京=品田卓】中国国営の新華社によると、ヘリコプターを搭載した新型漁業監視船が16日、広州から東シナ海に向け出航した。中国農業省「漁政310」で、「重点海域」を巡視するという。尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺海域