シリアでは毎日各地で、大規模抵抗運動が展開され、それに対して政府側は、軍隊を大動員し戦車までも持ち出して、弾圧に力を入れている。既に、デモで死亡した死者の数は600人を超えている、といわれるのだが、意外にアサド大統領自身に対する、非難の声は少ない。 それでは誰が、現在のシリア国民のデモに対する、血の対応を進めているのであろうか。一説によれば、アサド大統領は国民との対話と、改革を進めたいのだが、それがなかなかうまく進められない、状態にあるというのだ。 アサド大統領の改革路線を阻んでいるのは、彼の父である故ハーフェズ・アサド大統領のとき以来、シリア政府の重鎮に納まっている、大ベテラン政治家たちだ。 彼らからすれば、現在のアサド大統領など、自分の息子ぐらいの年齢であり、大統領とは呼ぶものの、心のなかでは『坊や』としか、みなしていないのではないか。したがって、アサド大統領の考えを実行するより