「言っている」ことを「言っていない」と言ってみたり、「書いてない」ことを「(暗に)書いてあるのだ」と言ってみたり、理屈っぽい凡人には理解しがたい話が出てくる昨今ではありますが、「BIGで考える数字」で考察したとおり、合理的でない考えで動くのが世間ではあるのかもしれません。 さて、著作権侵害を非親告罪にしてほしいというのは、普通に考えれば、権利者側が望んでいるものだと思うところです。「権利者に見つからなきゃ(告知されなきゃ)違法じゃない」という状態を、「権利者に見つからなくても違法」という状態にして抑止力をかけたいわけです。とくにネットの普及で、隠れてコソコソ(あるいは匿名で)やりやすくなったことで著作権侵害が蔓延している状況を見ていると、今の法制度が十分うまく機能しているという考えにはとうてい賛成できません。 ところが、先のエントリでリンクした、ナガブロさんのエントリ「著作権侵害は非親告罪
日本音楽著作権協会(JASRAC)という団体がある。当方は作曲家として会員登録している。そうすると毎月『JASRAC NOW』という会報が送られてくる。これが案外おもしろい。 この団体、著作権の使用料を徴収してはそれを権利者に配る、というメインの業務以外にも、セミナーとかコンサートとかコンファレンスとか色々こまめに開催している。『母と子の童謡コンサート』だの『下井草 次郎吉先生・喜寿記念コンサート』だの『アジアはひとつ 〜 悠久の時空(とき)をこえて』だのといった(ぜんぶ今でっちあげた架空の例です、念のため)イベント報告を読んでいると「つくづく世の中、いろんな音楽ジャンルがあるものよな…」と遠い目にならざるをえない。 けれどもやはりいちばん面白いのは「新たに入会された人々」の欄だ。ここには作曲家や作詞家の筆名と本名が、代表作と共にばっちり記載される。たとえば外国人かと思ってた「J.Grah
2013/9/17・富田倫生さんの追悼シンポジウム「青空文庫の夢:著作権と文化の未来」と「本の未来基金」創設のお知らせです。 2013/8/12・内閣官房TPP政府対策本部に「TPP交渉参加に関する意見」を提出しました。 2013/6/17・6月29日(土)19:00~21:00、TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム(thinkTPPIP)緊急公開シンポジウム『日本はTPPをどう交渉すべきか 〜「死後70年」「非親告罪化」は文化を豊かに、経済を強靭にするのか?』を開催します。 2012/12/10・12月12日(水)18:00~20:30、TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム(thinkTPPIP)キックオフ・公開シンポジウム「TPPの交渉透明化と、日本の知財・情報政策へのインパクトを問う!」を開催します。 2012/04/17・4月30日(祝)15:00~17
意見書等 Subject:2007-02-09 著作権罰則の非親告罪化に関する意見書 意見書全文(PDF形式・28KB) 2007年2月9日 日本弁護士連合会 本意見書について 2006年11月17日に開催された、内閣の「知的財産戦略本部知的創造サイクル専門調査会(第8回)」において、著作権法における親告罪の見直しについて議題に上り、現在も継続して検討されています。 日弁連は著作権侵害等の犯罪を非親告罪にすることに対し、反対意見を提出しました。 著作権侵害等の罰則は、ほとんどが親告罪とされていますが、その理由としては、著作権侵害等の犯罪は数が多く、それを発見するためには、もっとも権利侵害されていることに敏感な著作権者などの権利者の告訴によるのが効率的であること、その権利としての性質上、権利者の意思に反してまで刑罰権を行使するのは適切ではないことなどによります。 こ
先週あたりから一部で話題になり始めているので、すでにご存知の人もいるかもしれませんが、著作権法の改定を視野に入れたとんでもない法案が日本国政府関係者によって審議されていますので、ご存知ない方のためにこの場で報告したいと思います。 「とんでもない審議」というのは、もちろん俺自身が「とんでもない」と思っているわけですが、もしこの審議に基づく著作権法改定がなされた場合、俺だけではなく、およそ表現行為をするもの全員にとって、プロアマ問わず等しく重大かつ深刻な影響を与えることになるのではないかと思われます。 今の動きをかいつまんで書くなら、「著作権法の非親告罪化」に向けた準備が政府機関によって進行しているいうことです。これまでも現在も、著作権侵害というものは「侵害されたと思う側」が民事裁判に提訴するなり、あるいは刑事告訴をしない限り逮捕することも裁判を起こすこともできない「親告罪」とされているわけで
1 はじめに 私は、まだ中学生または高校生である皆さんのために著作権の仕組みを解説して、 皆さんの自主的な意思のもとに著作権を尊重してもらえるように、 と考えてこの文章を書くことにしました。 皆さんにむけて書かれた著作権の話は、すでにいろいろとあるようです。しかし、 そうした話の大部分は「著作権法を守りましょう」「書籍やコンパクトディスク(CD) やビデオを勝手にコピーすると法律で罰せられます」 ということを皆さんに訴えるだけに止まっているようです。 既にしっかりとした判断力と自分の考えを持っている皆さんにとって、ただ 「法律を守りましょう」といわれるだけでは、 納得がいかない部分もあるのではないかと私は考えます。 そこで、この『もうひとつの著作権の話』では、 「なぜ私たちが著作権を尊重しなければならないのか」 という根本的な理由についていっさい手を抜かずに、 でも難しい用語や概念を使わず
随分前にJASRACさんへ問い合わせていた件の回答を頂きました。 (参考)歌詞の無いコード譜だけでも著作権侵害? - sta la sta 質問内容は、 特定楽曲について、歌詞や音符を伴わないコード進行表をホームページに掲載するのはOKですか? というもの。 コード進行表を載せているあるブログがJASRACから著作権侵害だと言われた、という話題がはてブのホッテントリになっていたのがきっかけで、メールで問い合わせてみました。 JASRACの回答は、 楽曲タイトルは著作物ではありません。 また、お問い合わせのケースのように、歌詞や音符などを伴わず、コード進行のみで ご掲載されるのであれば、その情報だけで、楽曲を演奏再現できないことから 著作物の利用としては取り扱っておりません。 とのことで、まあそれはそうだろうなぁと思いました。 JASRACから抗議を受けたブログは、コード進行表と一緒に歌詞も
パネルディスカッションに参加している劇作家・演出家の平田オリザ氏(左),漫画家の松本零士氏(中央),小説家の三田誠広氏(右) 「著作権保護期間の延長問題を考える国民会議」のシンポジウムが12月11日,東京・青山のウィメンズプラザで開催された。以前の記者の眼でも紹介したことがあるが,同会議は著作権保護期間の延長問題について,広く議論を呼びかけることを目的に発足した団体である。 欧米諸国の多くは,1990年代にかけて著作権を構成する財産権の保護期間を,「作品の公表から著作権者の死後70年間」へと延長している。これを受けて日本でも,著作権の保護期間を現行の著作権法が規定する「作品の公表から著作権者の死後50年」から,欧米並みの「死後70年」に延長しようという動きがある。 シンポジウムでは延長賛成派,反対派の双方が参加し,お互いの主張をぶつけ合った。その様子は近々,同会議のホームページにおいて,ス
日本音楽著作権協会(JASRAC)は28日、著作権の将来像を模索することを目的としたイベント「JASRACシンポジウム」を開催した。基調講演では、文化庁長官官房の吉田大輔審議官が登壇し、臨時国会に提出中の著作権法改正案の骨子を説明した。 吉田氏によれば、著作権法改正案は大きく分けて、1)IPマルチキャスト放送による放送の同時再送信、2)権利制限に関する規定の見直し・追加、3)権利保護の実効性の強化――という3つの内容を見直すものであるという。 まず、1)IPマルチキャスト放送による放送の同時再送信では、IPマルチキャスト放送で放送事業者の番組を同時再送信するために、実演家とレコード製作者の送信可能化権を制限する。現行の著作権法では、実演家とレコード製作者に許諾権である送信可能化権が与えられているため、例えば、IPマルチキャスト放送事業者が実演やレコードの内容を同時再送信する場合、事前に実演
オリジナルキャラクターの「ジャスラ」と一緒に著作権(ちょさくけん)やJASRAC(ジャスラック)について楽しく学ぼう!
(レッシグ教授のアシスタントElaine Adolfo氏による記事) わたしの経歴で最高の瞬間のひとつは、Wired主催のクリエイティブ・コモンズ コンサートでDavid Byrneを紹介したときです。2004年9月にニューヨークで開かれたイベントで、David ByrneとBrian EnoがアルバムBush of GhostsにCCライセンスでリミックス可能なトラックを加えて再リリースすると発表しました。数か月前に始まったリミックスコンテストにはこれまで170曲以上が届いています。著作権について学ぶずっと以前からByrneはわたしのヒーローで、(こんな言い方には語弊があるけれど)わたしにとってはCCの歴史でこれがいちばん重要な出来事です。PitchforkにはByrneにBush of Ghostsや他のプロジェクト(本人の刺激的なBlogなど)について聞いたとてもいいインタビューが掲
コピーやリミックス自由のレコード会社がイギリスに登場 2003年11月25日 コメント: トラックバック (0) Katie Dean 2003年11月25日 レコード会社というものは、一度契約を結んでしまったらミュージシャンの著作権などないがしろにしがちだと、ずっと以前から非難されてきた。しかし今、イギリスの小さな独立系レコード会社がちょうどその反対の行動に出ている。これはアーティストだけではなく、その音楽を使いたいという人すべてに作品の権利を与えるというものだ。 この会社、英ロカ・レコーズ社は、誰もが共有し、リミックスし、加工できるフリーな音楽の発表の場を構築することで、音楽界の実験精神と自由を育みたいと考えている。同社は楽曲に対し、デジタル著作権管理(DRM)技術で使用を制限していない。 MP3フォーマットの楽曲は無料で入手可能だが、ロカ・レコーズ社はほかにもヨーロッパ中のレコード店
音楽著作権管理事業を手掛ける主な団体・企業 団体名(略称) URL 設立/資本金/代表者 規約(リンク) 日本音楽著作権協会(JASRAC) 指定著作権等管理事事業団体 http://www.jasrac.or.jp/network/ 1939年11月設立 5億235万円(基本金) 吉田茂理事長 JASRAC規約(pdf) (株)NexTone 著作権管理事事業者 http://www.nex-tone.co.jp/ 2016年2月設立 8億1976万円 代表取締役CEO 阿南 雅浩 Nextone 約款・規程等 E-mail address info@nmrc.jp Copyright 2019, NMRC. All right reserved.
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