日本経団連の御手洗冨士夫会長が24日の自民党大会を欠席することになった。同党は出席を前提に式次第を作成していたが、21日午前に欠席の連絡が入った。御手洗氏が06年の会長就任後、自民党大会を欠席するのは初めて。経団連は「会長を務めるキヤノンの社業で週末に上海出張が入ったため」と説明するが、「政権与党に配慮したドタキャン」(自民党関係者)との見方も出ている。 政権交代後、経団連は自民党一辺倒だった従来の姿勢の転換を迫られている。御手洗氏は16日に開かれた民主党大会に招待されず、自民党大会だけに出席する形になるのを嫌ったとの指摘もある。 前任の奥田碩氏は、小泉政権時代に1回欠席したことがあるという。24日は経団連副会長が代理として出席する。 自民党は党大会に東北楽天イーグルス前監督の野村克也氏を招いて話題作りを狙っているが、御手洗氏の欠席は経団連の「自民離れ」を印象づけ、痛手になりそうだ。【木下