このコラムでは、架空の外食企業のクレーム対応担当者の日常を通して、最善のクレーム対応を考えていきます。 ○月×日 午後 ヤクザ風の男に囲まれて…… ある店舗で、ヤクザ風の若い男性客が「案内された席に座ったら、ソースが付いていてズボンやカバンが汚れた」というクレームを店長に伝えた。 店長はズボンとカバンを預かり、クリーニングをしてお返ししたいと提案したが、このお客は「新品を購入したいので、汚れたズボンとカバンの代金を全額弁償してほしい」と言って聞かなかった。店長は1時間にわたり説得を試みたが、納得しない男性客は途中から大声で怒鳴り出した。やむを得ず店長は警察に通報し、駆けつけた警察官の説得で、男性客はその日は店から帰っていった。 ところが翌日、この男性客は10人くらいの仲間と共に再来店。店長を席に呼びつけて、周囲を取り囲むように座り、食事をしながらズボンとカバンの代金、総額7万円の全