日月警備保障に現金輸送を委託し、約6億円を奪われた郵便局会社が、日月社との契約を15日付で解除したことが17日、日月社関係者への取材でわかった。郵便局会社は「警備の観点から契約関係のコメントは差し控える」とするが、日月社の警備態勢などを検討した結果、契約解除に踏み切ったとみられる。 日月社は一般競争入札の結果、郵便局会社の現金輸送などを委託されていた。日月社によると、輸送対象先は栃木、茨城、群馬の3県の一部と東京・多摩地区の郵便局計約1400局に上るが、契約解除ですべて打ち切りになった。現金輸送部門の売り上げの8〜9割は、郵便局会社の仕事が占めていたという。 一方、日月社側は損害金をまだ郵便局会社に支払っていない。日月社幹部は「郵便局側から被害額の特定に至った根拠が示されておらず、支払えない状況」と話している。